第84章 秋は巣ごもり 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「杏寿郎はさぁ、やっぱり出産は
総合病院って思う方?だったりする?
真希ちゃんに、あっちの病院の事もね
LINEで聞いたんだけどね。中条市には
産める場所が、中条の医療センターしか無くてね」
ベッドルームの入口に立っていた杏寿郎が
中に入って来るとベッドの上に腰を降ろした
ウォークインクローゼットの中の
みくりから見える場所に移動して来ていて
「そうなのか?でも、里帰りしたいんだろう?」
「ああ、市内には無いけど、隣の市には
あるから、上条にも下条にも。
杏寿郎の買ってくれてた本にも、
産院選びのポイントみたいなのあったけど。
一番は、通院しやすい距離みたい」
「流石に、徒歩圏内には無いだろう?
あっちは、車の移動が基本みたいだし」
「でも、割と、半々なのかと思ったら
個人で産む人の方が、多いみたいだね。
真希ちゃん以外の地元の結婚してる子にも
LINEして聞いてみたんだけど。下条の
個人の所が人気みたいだったよ」
みくりがスマートフォンで
その産婦人科のHPを検索して見せて来て
そのままこっちに自分のスマートフォンを
手渡して来るから 杏寿郎がそのHPを
スクロールさせていく
「個人の産婦人科だけど、何かあったら
近くにある、総合病院の下条病院に
救急搬送もしてくれるってさ。
そこの個人病院でも、緊急の帝王切開にも
対応してくれるらしいよ?」
「そうか、近くに大きな総合病院が
あるなら、個人でも安心だな」
みくりが言うには
友人の200グラムのハンバーグの
NICU勤務の看護師が言うには
これだけ医療が進歩していても
年間に50名ほどの出産関連が原因の
死亡例はあるんだと言う話だった
数字にしてしまえば 1パーセントにも
満たない数字ではあるが
案ずるより産むが易しとは言うが
総合病院と個人病院のメリットと
デメリットを考慮して選ぶ必要はある様だが
総合病院の方は コロナの院内感染リスクで
立ち合いには応じていないらしいので
(みくりがそれを中条の
医療センターに問い合わせしていたらしい)
「でもね、医療センターはさ、
やっぱり、ご飯美味しくないんだってさ」
そう言って 今見ている
個人病院のギャラリーのページの
病院の外観や分娩室
診察室の画像や個室の画像を見ていたんだが
「飯は重要だな」