第83章 秋は巣ごもり 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
ズブズブと浅い抽送をして来て
まるで 中を確かめられてる様な
そんな風に感じてしまう
そっか 妊娠しちゃったら
そう出来ない訳だし こんな風にえっちするのも
当分の間 お預けになるから
杏寿郎としても思う所があるのかも?
「なぁ、みくり」
「杏寿郎?どうしたの?」
「このまま、しばらく
繋がったままで抱きしめててもいいか?」
ゆったりと浅い抽送をしてた動きを止めて
そのまま お互いの体温を
感じ合って分け合う様にして深く繋がって
そのままで ギュウウウッと
その杏寿郎の腕に抱き締められる
「ど、どうしたの?急に」
「いや、上手く言えないんだが…。
終わらせるのが、惜しいと思ってな、急に」
挿れたら出すしかないのだけど
それが惜しいと言われてしまって
だったらまたしたらいいじゃないとは
杏寿郎の様子を見ていたら言えなくて
だったらもう1ヶ月先伸ばしにしようかって
それもそれで言い出せないで居て
子供を欲しいと思って作ろうとしてるのに
寂しいとか惜しいって思うのは
矛盾してるんだけど
「俺と君が、家族になる時間が近付く程、
夫婦で居る時間が減るのかと思うとな」
「でも、もう、私と杏寿郎は。
夫婦と言えど家族でしょ?
それに、赤ちゃんが出来て、産まれても。
夫婦なのは、夫婦じゃない?」
スルッと杏寿郎の頬に自分の手を伸ばして
コツンと自分の額を杏寿郎の額に合わせて
「でも、杏寿郎の言いたい事もね、
分かってるつもりだよ?ちゃんとね…」
みくりの目から自然に零れた涙は
俺がそれを惜しんでるのと
同じ気持ちが溢れて零れていて
「じゃあ、さぁ。今、言って置かないとね。
杏寿郎っ、好き…、って、いっぱい言わないと。
夫婦としての好きも、家族としても好きも。
今の好きと違う事ないけどさ。
それが変わる訳でも、無くなる訳でもないけど」
本当の意味で 家族になるのかなって思うと
恋人同士の時の好きを言えるのは
今が最後なのかなって
そんな気持ちになってしまって居て
もう 入籍はしてるし
結婚式もしてるから 夫婦なんだけど
「君の好きは、永遠のだろう?」
「杏寿郎のは、無限のでしょ?」
サラっと髪の中に杏寿郎が指を差しこんで来て
スルスルと髪を梳かして行く
「みくり、好きだ。愛してる…」