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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第21章 惣菜屋さんと煉獄さん 後編 お相手:煉獄杏寿郎


視線を感じて

その自分に向けられている
視線の方を確かめると

困ったような表情をした
煉獄さんがそこには居て


「参ったな。俺とした事が……。
貴方の浴衣姿をお美しい……と言う、
タイミングを逃してしまったままだ」

そう 漏らすように言った

距離を いつの間にか詰められていて

「あ、……あの。煉獄さん?
その…、お顔が…近いです……」

繋いでいない方の手を
頬にそっと添えられる

「だが、
今日の貴方は……俺の物のはずだが?
それに、そうしたのは貴方のはずだ。
俺は、差し上げると申しましたが?」


そう言われると

返す言葉がない

確かに 彼は言ったのだ

私に あのお金を差し上げようと


「昨日の話を、なかった事にしたいと、
取り消したいとは……
思ってはおられないのか?それとも、
手を……繋いだままでいるのは
落ち着かないだろうか?」

煉獄さんから 見ると

私が そわそわと
落ち着かない様に見えると

その落ち着かない理由を
…彼は知りたい様だった


昨日のあの話を

取り消したいと言えば

彼はその話その物を
なかった事にしてくれるつもりなの…ね


でも その申し出を断ったのは 

私なのだから


それを無期限借用にして貰った事への


お礼…であり 支払いの前金
と言うのが名目なのだ


「いえ、……そのままで結構です」


そうその問に 私は答えた

私のこの答えは

彼にはどう 聞こえているのだろうか?


その彼からすれば……

それは まるで

私が そうしたいと言ってる様に

聞こえているのかも知れない


「……それは、どちらとも聞いて取れるが…。
どちらの事でしょうか?みくりさん」


私がどちらとも取れる 
答えを返したらから

混乱させてしまっただろうか?

「……どちらも、ですよ?煉獄さん」

そう言って 少しばかり
彼に向けて笑顔を作って見せた
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