第82章 偶にはこんなデートでも… お相手:不死川実弥 現代パロ
「あの、不死川さん」
後ろから抱きしめられて
すうううぅと項の辺りの
臭いを嗅がれて居るのを感じて
「んー?聞こえねぇ」
「思いっきり返事してるじゃないですか、
もう、お湯張りが完了してるんですが?」
みくりが不死川にそう言うが
後ろから引っ付いている不死川は
離れる気配がなくて
不死川さんって
酔っぱらっちゃったら
ひっつきたいタイプなのかな?
「もうちょい、このままで居ろォ」
「どうせ、お風呂に入っても
ひっつくじゃないですかっ。
頭、洗ってあげますよ?今、離れるんだったら」
スルッと自分に引っ付いていた
不死川があっさりとその言葉で離れて
不死川さんは 普段はあっさりとしてると言うか
クールと言うか そんな感じだけど
頭 洗って貰うのは好きみたい
一緒のお風呂に入る事にして
今もバスルームに居るんだけど
一旦外に出て 服を脱ぐと
バスルームに2人で戻って
不死川の髪にシャワーを掛けて
その頭をシャンプーで洗って行く
「どうですか?不死川さん。
痒い所、無いですか?」
「ああ、大丈夫だァ」
みくりが不死川の頭を洗い終えると
今度は洗ってやると言われて
不死川さんは兄弟が多くて
ご両親もお忙しかったらしいから
弟や妹達の頭をいつも洗っていたらしくて
美容師さんのシャンプーとは
ちょっと違うけど 不死川さんは
人の頭を洗い慣れてるから
丁寧なんだけど 手早く洗い上げてくれて
「人に頭洗って貰うのって、いい気持ち…」
「そらぁ、よぉ。昔の記憶でも、
思い出してんじゃねぇのかァ?」
動かしていた手を不死川が止めると
そう漏らすように呟いた
そんな風に言う不死川さんは
そうしてる時にお兄ちゃんをしてない
自分の事を思い出していたのかも…?
頭と身体を洗い終えると
一緒にまた湯船に浸かる
お湯張りでお湯を入れすぎて居たので
ザバァっとお湯が湯船の縁から溢れて行って
隣同士に座って居たのを
こっちに来いと手招きして来るから
向い合せになって
不死川の膝の上に座ると
「キス…させろォ。みくり」
ちゅぅ…と 唇にキスを落とされて
「んっ、ふ、…不死川…さぁんッ」
「口…、開けんだろォ?」
深い方のキスがしやすい様に
口を開く様に促されて
みくりが口を開いて唇を重ねる