第82章 偶にはこんなデートでも… お相手:不死川実弥 現代パロ
ゴロン…と寝がえりを不死川が打つと
ガシガシと頭を掻いて
「俺ァ、いつでも素敵だろうがよォ」
ぱちぱちとみくりが
返事が返って来た事に驚いて
目を丸くさせながら瞬きをして
不死川の顔を見ていると
「あん?俺が男前過ぎて見惚れてんじゃねぇやぁ」
「はい?何を言ってるんですか?
不死川さん、そんな当たり前の事
言わないで下さい。不死川さんは
男前じゃないですか、いつも」
「んぁ?バッカ、お前。
ざけんなっ、何、言ってんだよォ」
「えーっ?不死川さんは、いつも素敵ですよ」
ニコニコとみくりが
シーツに包まりながら
笑顔を不死川に向けて来て
「あぁーっ、その、あれだァ、
みくり、一緒に、シャワー浴びっかァ?
まだ、時間あっしな。風呂も入るか?」
そう言って バスルームに不死川が向かって
お湯張りをしに行ってくれた様で
「不死川さん、お水飲みますか?」
「ん、サンキュー」
冷蔵庫の中のミネラルウォーターを
2本取り出して 1本を不死川に
みくりが差し出して
みくりの手から受け取った
ペットボトルの蓋を開けて
ゴクゴクと喉を鳴らして
ペットボトルの水を流し込む
洗い場で身体を洗って
シャワーで洗い流すと
2人でお風呂に浸かる
「こんな時間から、お風呂に入れるなんて。
旅行って感じがしますね。不死川さん」
「旅行なぁ、これが温泉だったらなぁ。
旅行って感じがしねぇでもねぇけどよ。
なぁ、みくり。行くかァ?温泉旅行」
「いいんですかっ?不死川さん」
後ろからギュウッと
抱き締められて頭の上に
不死川が自分の顎を乗せて来ると
こっちの顔は湯船に沈みそうになる
「まぁ、こう言うのもよォ、
たまーにならよ、悪かねぇし?」
「じゃあ、今度、どこに行くか考えましょうよ」
「ああ、そうだな」
そんな話をしながら一緒にお風呂に入って
不死川に言われて
またさっき着ていた服を着ると
「んじゃ、今度は、クジラ抜きで
ゆっくりデートでもすっか」
クジラと言う言葉に かぁっと
みくりの顔が赤くなって
「く、クジラッ…」
「水族館。さっきは、クジラの所為で
集中して、楽しめ無かったんじゃねぇかぁ?
クジラはまた、夜になぁ?
んじゃ、さっきの続きの、デートすんぞぉ」
部屋を後にして