第82章 偶にはこんなデートでも… お相手:不死川実弥 現代パロ
サンシャイン水族館は
入場できる時間指定のチケットだから
事前購入だしあのクジラを買った時から
不死川さんの中ではここに来るのは
決まって居たのだろう
そんな事を 時間指定の時間が同じ
グループの待機列に並びながら
みくりは考えていた
「どうしたァ?みくり。
久しぶりの水族館だから、
楽しみで楽しみで仕方ねぇか?」
「水族館…はっ、好き…ですけどッ」
自分の中にズッポリと入ってる
控え目なサイズながらに
自分の為に誂えた様なフィット感がする
可愛らしい水色のクジラが歩く度に
みくりの中の壁を刺激してくる
スイッチ…入れられてる訳じゃないのに
はぁ…と みくりの口から
熱い吐息が漏れる
「バッカ、顔、スケベェな顔になってんぞ?」
そうこちらを煽る様に言って来る
不死川さんの顔の方が
きっと私の顔なんかよりエッチで
厭らしい顔をしてる気がする
元から不死川さんは 色気が凄いけどッ
こっちを嬉しそうな微笑を浮かべて
見下ろして来る今日の不死川さんは
いつも以上に色気が凄い
「…っ、私、より、不死川さんの方が
スケベな顔してますからっ」
「んぁ?んな事たァねぇだろうがよ。
ほ~ん。そうかよそうかよ。
言ってろォ。中で見してやっからよォ
やっぱ、土曜の午後だけあって
小さなガキんちょ連れた、家族連れが多いな」
待機列には土曜日だけあって
小学生や未就学児を連れた
家族連れの姿が多く
待機列がざわざわとしていた
入場開始の時間になって
同じ時間のチケットのグループの
入場が始まり待機列が動き始める
入口の前の検温をする機械で
体温のチェックとチケットのチェックと
アルコールでの手指消毒をして館内に入る
屋外エリアと館内エリアで
先にどちらを回るかで
中に入った列は
それぞれのお目当ての方へと進んで行く
「あっこ、観てぇだろ?クラゲんとこ」
大きなクラゲパノラマと呼ばれる水槽と
クラゲトンネルが目玉のクラゲのエリアで
ミズクラゲをメインにしてタコクラゲなどの
数種類のクラゲが展示されているエリアだ
水族館の館内エリアは暗めの照明で水槽から
離れた通路側では顔も認識しにくい位に
照明は落としてあるから
水槽からのライトで青い光が闇に浮かんでいる
ブブッと 自分の中でクジラが振動して