第82章 偶にはこんなデートでも… お相手:不死川実弥 現代パロ
「変態っ、すけべぇ~ッ」
「そこまで言うこたぁねぇだろうがよォ」
そんな悪ふざけをしている内に
電車は目的地の池袋に到着して
ランチを食べる予定にしているギォットーネは
駅の出口を出てすぐの立地にあるから
ランチ営業は11時30分からで
そのオープンちょっと前について
並んでいる列の最後尾に並んだ
「空いてそうで良かったなァ」
時間の割に並んでる人数が少なかったから
そう不死川が声を掛けて来て
オープンと同時に席に案内をして貰って
席に着くと
一番のギォットーネの人気の
ワタリガニのスパゲティと
ガーリックトーストのトマト乗せに
エスカルゴのバター焼きと
白のグラスワインを注文して
それからしばらくすると
可愛らしい赤のギンガムチェックの
テーブルクロスの上に
注文した料理が届く度に
何度か来てるのにも関わらず
写真をみくりが撮っていて
「写真、済んだかァ?」
「あっ、ハイッ、すいませんっ」
「んじゃ、食うかァ」
そう言いながらも大皿のワタリガニのパスタを
不死川さんが綺麗に取り分けてくれて
私の分のパスタをこちらに差し出して来る
「ん、こっちお前の分な」
「ありがとうござい…ます」
こう 不死川さんって面倒見がいいと言うか
何かこう…
皿の次はフォークとスプーンが入っている
入れ物をこっちが取りやすい向きにして
こっちに無言で差し出して来るから
頭を下げてその中からフォークと
スプーンを取り出して
「不死川さん…って、お兄ちゃんと言うよりは
何と言うか、お母さん…みたいだなぁって」
「どこに、やらしい事するお母さんが居るんだよ。
変な事、言ってねぇで。冷めねぇ内に食っとけェ」
そう言いながらもスパゲティを食べる
不死川の方を自分のフォークに
スパゲティを巻き付けながら見ていると
不死川さんやっぱりお母さんじゃないかと
その疑惑が拭えないままでしかないのだけど
「不死川さんって、食べるの綺麗ですよね。
前に、フレンチに行った時も、
ナイフとフォークの使い方、綺麗だったなぁって」
「うちの、アホたれ親父が料理人してんだよ。
んで、子供の時から本物の味をってな、
食育だけに関しては、熱心だったってだけだァ」
「アホたれ…ですか?」
色んな情報があったが
そこが擦り込まれてしまって居て