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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第20章 惣菜屋さんと煉獄さん 中編 お相手:煉獄杏寿郎


「アンタがここにある、これを……
自分の手で掴まないって、
捕まえないって言うんだったら
飛んで行っちまうよ?いいのかい?」

「ねぇ、トキ叔母さん…飛んで行ったら
どうなっちゃうの?」

「さぁねぇ?他の誰かの所に
行くんじゃないのかい?
そんな事たぁ、私しゃ知らないよ。
幸せの虫にでも聞いとくれ」

幸せの…虫?

そんなものが居るとか
そんな話 聞いた事もない

トキがみくりの手を包むようにして
自分の手を添えると
その両手でそっとみくりの手を握らせる


まるで それは
みくりが自分でそれを

握ろうとしないのを

握らせるかの様にして


「だから元々、
私は反対だったんだよ……アンタを
あの、大島って所に嫁がせるのはね…」


トキのその言葉を聞いて
思い出した事がある

大島さんの所との縁談が持ち上がった時
大喜びだった親戚の中で
トキ叔母さんだけが渋い顔をしていたのを


トキ叔母さんには 見えてるって事?

その 幸せの虫…が?


しぃーっと人差し指を立てて
トキが内緒と言う仕草をする


「幸せの虫は、臆病な生き物だからね?
見えていてもそれが、
見えると言ってはいけないのさ。
すぐにふわふわ飛んで、どっかに行っちまう」

ギュッとトキに抱きしめられる


「………でも、私じゃ……彼は」


それが 私にとって
幸せだとしても

彼にとって幸せになるのかなんて


私自身にも わからなくて


「なら、本人に聞いてみればいいさ」


本人に 聞いてみる?

聞くって何を…?


「聞くって……?何の事?」

「煉獄の坊ちゃんに、アンタでいいのかって。
聞いてみりゃいい。それに、何でもない女に
おいそれとは、そんな大金やるって言う男は
そうそう居ないよ。男前すぎじゃないのさ、
坊ちゃんは。そうだねぇ、私が、
もう25ほど若かったらと思っちまいそうだよ」

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