第81章 そうだ、和歌山へ行こう!後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
大人600円の料金を支払って
入口を入ってすぐに
大水槽が出迎えてくれる
何処の水族館の大水槽でも
姿がある様な、定番のドチザメや
ロウニンアジやシマアジやカンパチが見えて
2014年にリニューアルした館内は
8年経っているが
まだ綺麗で新しい印象を受ける
大水槽の前から次のエリアに行くと
その先にも大きな円形と言うよりは
多角形の様な水槽が見えて
小さいながらにも展示に力を入れている様だった
壁際にズラッと並んだ水槽を
みくりが覗き込むと
動く物…と言うか魚が居ない
準備中の水槽なのかな?と思いつつ
パネルになった説明書きを見ると
サンゴだけの水槽
そしてイソギンチャクだけの水槽
からの貝だらけの水槽へと続く
「え?魚居なくない?」
「何でも、無脊椎動物の展示に
ここは、力を入れてるらしいぞ?」
「あっ、カメノテあるよ、フジツボと」
フジツボとカメノテの前でみくりが
杏寿郎に声を掛けて来て
そのフジツボだらけの水槽を覗き込む
その後もエビだらけだったり
カニだらけの水槽があって
「見てッ、杏寿郎、
スベスベマンジュウガニが居るよ」
「それは名前を付けた人の
ネーミングセンスだろう?
ころんとした丸いフォルムと
殻の光沢がスベスベの
マンジュウみたいに見えるからだろう?」
「でも、毒があるから食べれないよ?
スベスベマンジュウガニ、あっ、あっち
美味しそうな水槽があるよ?
伊勢海老の仲間の水槽、美味しそうだね」
見て見てと伊勢海老やら
大型エビの水槽を指差して来る
色んなウニだらけの水槽や
色んな種類のヒトデの水槽
ナマコの水槽もあって
海綿やホヤだけの水槽を見て
杏寿郎が腕組みをして居て
「杏寿郎、どうかしたの?」
「いや、中々にマニアックだなぁと思ってな」
「このエリアの先のエリアには、
魚も居るみたいだよ?」
そうみくりが入口で貰った
案内マップを見ながら言って来て
「見てッ、杏寿郎、ギマっギマが泳いでるっ」
前に浜名湖のえびすき漁で
掬って食べたギマが居ると
みくりがカワハギや
ハコフグと泳ぐ中にその姿を見つけて
嬉しそうにこちらに声を掛けて来て
水槽の中で泳ぐギマの姿を
ふたりで肩を並べて眺めていた
「ギマを展示してるのも、
中々に珍しいんじゃないか?」