第81章 そうだ、和歌山へ行こう!後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
そう促されて 2人でその壁際の台で
ポーズをとってそのスタッフの人に
スマートフォンで記念写真を撮って貰った
写真を撮り終わってその台の上は
普通の床の上よりも
かなり身体を強く引っ張られて
後ろの壁に背中をくっつけて動けなくなって
私が重力に押し負けて壁とお友達になって居ると
「何遊んでるんだ?みくり」
「押し潰されるのっ、目に見えない何かに
壁とお友達にされてるんだってば。
こんな大きな傾斜の急な斜めの部屋は
初めてだよ、この先もまだ斜めじゃんかっ」
しれっと何も無い様な感じに
こっちに聞いて来るから
この部屋の重力が涼しい顔の杏寿郎と
ニコニコ顔の爽やかなお兄さんの所だけ
差別して働いている陰謀の様にも思えて来る
まぁ 実際に陰謀なんて事は無いんだけど
足と体幹の筋力の問題だろうし
こっちのお兄さんに関しては
毎日の慣れの問題なのだろうけどさ
その先も私が壁と仲良くしている度に
杏寿郎が肩を震わせていて
若干イライラしたのは言うまでもないけど
斜めの部屋から解放されて
外に出ると
しばらくはふわふわとしたような
違和感の様な感じが残っていて
ちょっとした木々が生い茂る
森の小道のような道を上って行くと
ちょっとした開けた広場の様な場所に出て
パノラマで広がる白良浜の景色を
源泉かけ流しの足湯で楽しめる様だった
「足湯あるよ、杏寿郎。
それも白浜温泉の源泉かけ流しの」
一度の40人が入れる大きな足湯には
底に凸凹や小石があって足つぼの
マッサージを歩いて出来るエリアもあって
小さな滝のような岩から
かなり熱そうな源泉が
数段階に分けて降りて来て
その足湯の中を満たしていた
「と言うか、かなり熱そうな
感じがする源泉なんだが」
「そりゃ熱いんじゃない、あの
源泉の元の方、玉子茹でてるもん」
みくりがその源泉の元を指差すと
杏寿郎もそれを除き込む
大きなカゴに玉子がぐらぐらと
熱い源泉で僅かに揺れているのが見えて
「73度の源泉で美味しく出来上がった
温泉卵、100円で売ってるよ~。
あそこの売店でタオルと買えるみたい」
エネラン名物と書かれた
温泉卵について書かれた看板を
みくりが見つけた様だった
「足湯をしながら、食べるのがオススメ…か」
「杏寿郎も食べるよね?玉子、買って来るね」