第81章 そうだ、和歌山へ行こう!後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
その周囲を一周ぐるっと
スクリーンが取り囲んでいる
空いている丸椅子に腰を降ろそうとすると
ぐるっと椅子が動いたので
背もたれの無い椅子は回転しながら
映像を楽しむための物の様だった
シアターのドアをおじさんが閉めると
ドアがあった部分もスクリーンが降りて
ペンギンが海の大冒険をするプログラムの
上映が始まったのだが
まるで自分が海の中に居るかのような
そんな光景がどこを見ても広がっていて
大量の鰯の大群が こちらに向かって来て
思わず みくりがその大群をよけようと
してるのが見えて 笑いそうになったのだが
自分の身体を無数の鰯が突き抜けて行くのは
不思議な光景だったのだが
少し離れた場所で観ていた子供も
すごーーーいと歓声を上げていて
「杏寿郎ッ、鰯ッ、今、鰯がっ」
「映像とは分かって居ても、
映像が身体を突き抜けるのは、
360度シアターの醍醐味だな」
ペンギンが巨大なサメに追いかけられるシーンでは
迫力のある迫りくるサメと
飛び散る水しぶきと
自分達の間を突き付けて行く
主人公であるペンギンの姿が
立体映像なだけに 大迫力で楽しめる
10分程のプログラムの上映が済んで
アスレチックのエリアを楽しみながらも
さっきのは凄ったと何度も言っていたので
よっぽどさっきの360度3Dシアターは
お気に召した様子だった
「全部回ったら、また観るか?さっきのやつ」
「いいの!やったぁ。観たい観たい」
さっきのシアターのおじさんから
平日の各映像とかのプログラムの
上映スケジュールの紙を貰ったので
杏寿郎がその紙を見ながら声を掛けて来て
アスレチックを抜けた先には
また別の建物が見えて来て
「ここは、スマスイみたいな
パターンの造りをした施設だな。
独立した館が敷地に点在してるタイプだな」
「多分、建て増し建て増しをして
この最終形態になってるんじゃなない?」
トリックアートの作品と好きに
写真を撮れる建物には
沢山のトリックアート作品があって
壁に描かれた椅子に
空気椅子をして座ってる様にするのや
上下左右が滅茶苦茶に書かれた部屋
巨人に食べられそうになったり
恐竜に噛まれそうになったりできる
画像を撮れる様になっていて
壁の絵画が飛び出していて
乾杯が出来る様な物や
天空の一本橋を歩く様な物もあって