第80章 そうだ、和歌山へ行こう! 中編 お相手煉獄杏寿郎 現パロ
「ごめんね、杏寿郎。待った?」
女湯から出ると
湯上りの休憩が出来るエリアに
杏寿郎の姿を見つける事が出来て
みくりが声を掛けた
「ああ、俺も少し前に出た所だからな。
どうだ?君も飲むか?水」
備え付けられている
ウォーターサーバーの水を
飲むかと杏寿郎が尋ねて来て
「うん、飲みたいかな、汲んでくれるの?」
「ああ、俺も丁度、もう一杯
飲みたいと思ってたからな、ついでだ」
自分のお代わりのついでだと
杏寿郎が言って
新しいコップに水を汲むと
それをこちらに差し出して来て
お礼を言って受け取ると
空いていたソファに腰を下ろした
新しい水を汲んだ杏寿郎が
みくりの隣に腰を降ろして来て
壁側にあるのをいい事に
スルッと空いている手を
みくりの腰に回して来て
スリスリと腰をその手に撫でられる
「みくり。
部屋に戻ったら、さっきの続きだな」
温泉で温まった身体を
良く冷えた水で冷やすように
ゴクゴクと喉を鳴らして紙コップの水を飲むが
杏寿郎の言葉に今からの事を
想像してしまって 余計に顔が熱くなる
旅行に来てるんだから
いつもより大胆に…そう言う行為を
楽しんでるカップルや夫婦は多いかも知れなけど
普通のセックスじゃなくて…
子作りの方をしてる…訳であって…
でもッ 確かに交際してる期間から
かなりの回数をそうした事はあるけど
子供ができてもいいやってするのとは
こう 作ろうとしてするのは…
杏寿郎も言ってたけど やっぱり違う感じがして
特別な行為 な様にも感じる
「水、飲めたか?お代わりするか?」
「え、あ、うん、もういいよ」
いつの間にか考え事をしながら
水を飲み干してしまっていたみたいで
杏寿郎が声を掛けて来て
「なら、部屋に戻るか?
車でいい子にして、待ってる
あのパンダの夫婦を回収するんだろう?」
「ねぇ、杏寿郎」
杏寿郎がこちらに手を貸してくれて
上から引き上げられてソファから
みくりが立ち上がると
杏寿郎がこれをくれと
こちらに合図をして来て
持っていた紙コップを杏寿郎に渡すと
その二つのコップを重ねて
備え付けられていたゴミ箱にそれを捨てる
「ん?今、何か言いかけて無かったか?」
「いや、あのね。
パンダのぬいぐるみをね。
1匹持って欲しいな~って」