第80章 そうだ、和歌山へ行こう! 中編 お相手煉獄杏寿郎 現パロ
「杏寿郎…さっきのあれっ」
「ああっ、そうだな…。
ドラマの中で練習してて
出来なかったやつだな…、そうか。
何となくだが、俺にも
君の言う事が理解出来た気がするな」
今 ショースタジアムを
割れんばかり歓声で沸かせているのは
さっきのミニドラマの中で
タイミングが合わずに失敗ばかりしていて
ショーのプログラム構成から
外すかと言っていた大技をそれでも
諦めずにイルカとトレーニングをしていた
ショーのメインとなる大技で
「ねぇ、杏寿郎、凄かったね!!今のやつ」
「ああ、確かに今の大技は凄かったな」
さっきの映像に演出があったから
大技自体も凄かったのだが
自分の胸が熱くなる物を感じたので
みくりが脳内補充してる
このバックストーリーの妄想が
よりショーをみくりの目には
感動的にして見せているんだろうな
セルフで
その後もショーを楽しんで
20分のイルカショーも終了した
ショーが終わって客席に座っていた人たちが
出口の方へ列を作って
ぞろぞろと向かって行くのが
ある程度落ち着いて来るのを待って
「さて、俺達もそろそろ行くか?」
「あっ、これ、畳むから待って」
ひざ掛けにとみくりに貸した
ポケッタブルのウインドブレーカーを
みくりが畳み直そうとしていて
「いや、それはそのままでいい。
丁度、後20分程したら、
イルカじゃない他の動物のショーが
あっちのステージで始まるからな」
イルカショーの後は
色々な動物のショーを
観に行こうと杏寿郎が言って来て
イルカショーのスタジアムを後にする
「そう言えば、さっき
ショーの待ち時間にホットドックを
食べながら片手間で、パンダの繁殖が
難しい理由を調べてたんだがな」
「パンダの繁殖が難しい理由?
繁殖が出来る時期が短いとかって事とか?」
「確かにその繁殖できる日数が、
繁殖期の中でも短いのも理由の一つだが。
パンダの雌は割と、
繁殖相手の雄の好みに五月蠅いらしいな。
その時期だからと言っても、
相手が気に入らないなら噛みついたり
喧嘩になるらしいぞ?パンダ」
「パンダ同士の相性が大事って事?」
キョロキョロと杏寿郎が
周囲に人が居ないかを確認すると
「あの、子沢山の永明は
その辺りがかなり紳士的で優しいらしいぞ?
中国でも人工授精が主流らしいらな」