第80章 そうだ、和歌山へ行こう! 中編 お相手煉獄杏寿郎 現パロ
購入した南京錠をモニュメントに付けて
「さっきネットで見たんだけどな、
ここの南京錠な、一杯になったら
あの、昨日の歓喜神社に奉納されるらしいぞ」
モニュメントの前にある看板に
一杯になったら移動するとは書かれているが
その移動先があの神社なのか…
まぁ夫婦円満とかにご利益があるから
強ち間違いでは全然ないんだけども
「あっ、あそこの神社に行くのッ?
いや、あそこの売店とかおさすりとか
ご神体とか、もうなんか色々と凄い開幕から、
インパクトしかない場所だったけどさ」
「俺と君がここに掛けたこの南京錠も、
あの神社にその内に納められる訳だ。
性と愛は切っては切り離せないからな」
「色々あるでしょ?
そのプラトニックなのとかさぁ」
杏寿郎にそう言うと
むっとした顔をして俺にソレを言うのかと
言いたげな顔をされてしまったのだが
「だが、男女の愛にその意味合いがなければ
人類が滅びる事になるぞ?ずっとそれを
繰り返して来たから、今、こうして
俺も君もここに居るんだろう?」
「それって、あれの事?エロスとか
フィリア、ストルゲー、アガペーとかって
愛には、4つ種類があるよって話」
「エロスとタナトスとは、昔から
表裏一体と言われてる本能的な物だがな。
その両者が絡み合ってるからこそに、
死がそこにあるからこそ、生への執着が
人間の中に生まれると言うフロイトの話だな」
杏寿郎がこちらに手を差し出して来て
みくりが差し出された手を取ると
「私の中のフロイトって言うと、
氷山の一角の話と、
エディプスコンプレックスだけどね。
でも職場の人の話聞いてたら、お母さん方は
男の子可愛い可愛いって言ってるよ?」
「確かにその心理は良くあるみたいだな。
その逆に若い年齢の同僚の父親達は、
娘ちゃん可愛い可愛い中毒だがな」
「それさぁ、ちょっと思ったんだけど
お父さんが娘を猫可愛がりするから、
お母さんが息子可愛がるんじゃないの?」
そう言って気を付けろと言いたいのか
睨む様な視線をこっちに向けて来るから
産まれてもない娘を可愛がるなと言われても
俺としては困るのだが
「そりゃあさぁ?旦那って言ってもだよ?
所詮は男な訳じゃん?奥さんはさ、
好みの顔だから結婚してるんでしょ?
娘が奥さんと同じ顔しててぴちぴちだったら、
そりゃ、娘がいいってなるよ」