第79章 そうだ、和歌山へ行こう! 前編 お相手煉獄杏寿郎 現パロ
「そう言えば、割と同じ部署に
早退したり休んだりするパートさんが居るが。
そんな話をしてた様にあるな…。で、
どうするんだ?みくり、寝ないのか?」
思わず話し込んでいて
すっかり目が醒めてしまっていて
「一姫二太郎の話も、女の子は病気もしないし
夜泣きもしないし、上の子が女の子なら
下の面倒見てくれるから理想的だよって話だしね」
「で、君はどっちがいいんだ?」
「うちが良いって来てくれるんだったら。
別に私は、どっちでもいいけど、
出来るんだったら、どっちも欲しいけどねぇ」
前にみくりがしていた
子供の性別の産み分けの話を思い出しつつ
ズイっとみくりが
杏寿郎の方に自分の身体を寄せて来て
「杏寿郎は?どっちがいいとかあるの?」
そう言われて 男の子と女の子と
それぞれが生まれた時の事を考えると
ふっと杏寿郎がしばらく考えていて
口の端を曲げると目を細めて遠くを見て
ここじゃないどこかを見ていて
その視線の先には その姿が
彼には見えてるのかも知れないけど
「いいな!」
「えっ?何がいいの?どっちがっ?」
「どっちもに決まってるだろう?
なら、そうと決まれば、善は急げだな」
グッと両肩を杏寿郎が掴んで来て
そのまま 視界が回転したと思うと
天井と杏寿郎を見上げていて
「みくり、俺はどっちでもいいぞ?
よし、作るか。作るだろう?」
「いや、だから…。
その為に、ずっとそうしてるじゃんかっ」
スリ…と杏寿郎の手が
みくりの下腹部を撫でて来て
「君には子供を急かすなと言われたが、
出来たら出来たで急かしてしまいそうだな」
「出来る前から、急かすつもり?
杏寿郎、気が早過ぎるよ…」
「みくり」
コツン…と杏寿郎が自分の額を
私の額に合わせて来て
「どうしたの?杏寿郎…」
スルッと額を合わせたままで
杏寿郎が頬に手を添えて来て
そのまま 視線を合わせる
「いや、みくり。君と結婚して
幸せ…だなと、感じて居た所だ」
「…杏寿郎、うん、そうだね。
杏寿郎の奥さんになれて、私も幸せだよ」
「それに、今、ここに
子供が居ると思ったらどうだ?」
私の頬に杏寿郎が添えていた手を
そのまま滑り下ろし
下腹部をその手で撫でて来て
彼の言葉の内容を想像する