第79章 そうだ、和歌山へ行こう! 前編 お相手煉獄杏寿郎 現パロ
「と言うか、立ったまま声出すと
変な響き方するな、この部屋」
「本当だ~、声響くね。
あ、見て見て、天井に丸い窓があるんだね。
その天窓から星が見れるのかな?」
「今日は長距離移動もしたし、
ここで風呂に入って…その後は
本来の目的の方するだろう?」
本来の目的の方と言うと
その子供作るって事なんだけども
「だ、だったら。
お風呂のお湯、張って来るね?」
そう言って そそくさと
お湯張りをしにバスルームへ行ってしまって
杏寿郎が備え付けのポットで
お湯を沸かしていて
お茶かコーヒーを淹れようかと
こっちに尋ねて来るから
お茶がいいと答えた
お湯が沸くのをソファに座って
杏寿郎が待っていたから
私もお湯張りが出来るまで
杏寿郎の隣で一休みしようかなと
そう思って隣に腰を下ろそうとしたんだけど
三人掛けのソファの向かい側に
大きな鏡が設置されていて
座ってる杏寿郎が写ってる
「どうしたんだ?座らないのか?
お湯張りが出来るまで、ゆっくりしよう」
「う、うん」
杏寿郎の隣に座って
杏寿郎が肩に手を回して来て
少し離れて座った距離を詰められてしまって
ぴったりとお互いの身体を寄せ合う
「どうしたんだ?みくり。
さっきから、落ち着かないのか?」
だって こんな正面に大きな鏡があったら
杏寿郎の事だからここで
鏡にそれを映しながらしようとかって
言って来るんじゃ…とかって
そんな妄想をしてしまっていて
どうにもソワソワとしてしまう
よしよしと肩から腕に掛けて
緊張してるのを解す様にして
撫でられてしまって
「俺が、いざ…そうするってなって
緊張したりしたから、君まで
妙に意識してしまったか?みくり」
そう杏寿郎が耳元で囁きかけて来て
ふぅっと吐息が耳に掛かる
「みくり…、来て良かったか?和歌山」
「う、うん…。和歌山、来たかったし。
ここも、テレビでやってて、
泊まってみたいって」
スルッと腰に手を回されて
「あ、後ね…?あの人形の神社もね
確かに異様な光景だったけどさ、
その、パンツ奉納したりとかね…」
「ああ、それから…」
そうこっちに話の続きを促して来るが
もうこの今の空気と言うか雰囲気は
する時のそれになってるから
「他にも、行った所あるだろう?」
「…んっ、後…は、…はぁ、んッ」