第79章 そうだ、和歌山へ行こう! 前編 お相手煉獄杏寿郎 現パロ
岸和田のサービスエリアを出ると
もう泉佐野になるから
関空から離発着する飛行機が
すぐ近くを飛んでいるのが見えて
岸和田を出る時に
運転をみくりと交代したから
嬉しそうに飛行機を眺めてる
俺の奥さんの横顔を眺めていた
「ねぇ、杏寿郎、子供がある程度
大きくなったらね、子供連れて
飛行機で行く旅行にも行きたいね」
「っと言うと、どこだ?
飛行機使うとなると、北海道か沖縄か?
ああ、沖縄に行きたいと言ってたな。
思い切って海外とかでも良いがな。
ああ、話を戻すがな。うちの部署の
荒木さんって知ってるか?前に
食堂で、一緒に居るのを見た事があるが」
「ああ、荒木さん?知ってるよ?
確か、来月から産休に入るよね?」
杏寿郎が言って居たマタニティ関連の仕事と
荒木さんと言う女性社員が
産休に入ると言う話が 頭の中で繋がって
「ねぇ、杏寿郎。もしかして…、
荒木さんが産休に入っちゃうから、
マタニティ関連のお仕事の
撮影モデルが欲しいって事?
でも、お腹が妊婦さんって感じに
大きくなるのは大分先だよ?」
「でも、目立たなくても
居ないのと居るのとでは、
そのフリをして撮影するのとでは、
雰囲気とか、リアリティが違うだろ?」
前にあのアクアトピアのブライダルの話も
モデルじゃなくて実際に結婚するカップルって
そんな話の依頼だったから
実際に妊娠をしてる夫婦での仕事の
依頼も今の段階であるのかも知れない
「それはそうだけどさ…、
要するに早く妊娠しろって言ってる?」
「まぁ、その辺りは授かり物だからな、
君次第でもあるし、俺次第でもあるだろ?
実は、ある市からな、市の子育て支援の
PR動画を作って欲しいって依頼があるんだがな」
「って、それ絶対、中条市じゃないの?
中条市の依頼じゃなくて、
それ成瀬さんからの仕事のオファーじゃんかっ」
「まぁ、その仕事にな
市としても力を入れてる様でな。
俺はあの人なら、うちの会社毎買収も
しかねないと思うからな。あの人は
欲しい物を諦める人じゃなさそうだしな」
この前 博多で成瀬さんに会ってから
妙に杏寿郎が成瀬さんの事を話すし
嫌ってる感じだったのに
随分と仲良しになり過ぎてるんじゃないかって
「杏寿郎、成瀬さんの事さぁ…」
「気になるか?」
こっちに運転しながら
杏寿郎が視線を向けて来て