第78章 ピックアップ御礼 秋と言えば…? お相手:煉獄さん現代パロ
「でもあの子が、先輩が
地元を離れてからある事無い事、
自分が先輩に失礼な事をして置いてッ。
先輩がこっち居ないからって、
好きな様に言ってたから~」
そう言いながら千咲が
みくりの身体に縋り付いて
がっちりと引っ付いてしまって居たので
「私は、先輩だったら。健太郎先輩を
お譲りしてもいいと思ってたんですっ」
『千咲、離れろ。とりあえず、こっち裏…に』
その様子を見て周囲がざわざわとするのを見て
疑惑の本人である みくりの元カレである
渡辺酒造の一人息子の渡辺健太郎が出て来て
千咲にみくりから離れる様に言って来るが
「どうも、渡辺さん。
うちの妻が貴方には以前に、
色々とお世話になったように伺って居るが」
「杏寿郎…ッ、ちょっと止めてって」
そのまま4人と1人で
ビールの販売をしている裏側にある
植え込みの辺りに移動する
移動をしたのはいいが
何故か渡辺の妻である千咲が
わんわん泣いているのを
みくりと渡辺が慰める
良く分からない3人の光景を
俺は見せられて居る訳なのだが
「とりあえず、どっちから話を聞けばいいんだ?」
ズズッと千咲が鼻水をすすって
俯いたままで話をし始めた
「全部、あのバカ梓が悪いんですッ!
梓は先輩が、都会から転校して来た人だからって
小学生の時から、みくり先輩が
色々と気に入らなかったみたいで。
ちょっとした事でも、対抗してたのです」
「ああ、それで、みくりと
当時付き合っていた貴方のご主人を
みくりから略奪してやろうと?」
それでわざとみくりと
渡辺君が卒業式の日に約束してたのを
知って居たから上手く渡辺君を誘い出して
キスをしてる所を見せたのか
それが合意だろうがどうであろうが
現場を見られたら混乱するだろうし
ふたりの関係には亀裂や
すれ違いも生じるだろうしな
「先輩が、こっちから出て行ったら
あっちこっちで悪い噂をあの子が
流し始めたんです。自分が悪い事してるのにッ」
「だから、その俺が忙しいって言ったのは…
酒蔵が忙しいって嘘を付いたのも
悪かったとは思うけど…ッ。かなり
酷い感じの噂だったから、こっちに
来たら…、その、みくりの耳に入ったら。
嫌な思いするんじゃないかとか」
渡辺が俯いたままで
そうその時の事を言って来て