第78章 ピックアップ御礼 秋と言えば…? お相手:煉獄さん現代パロ
山女魚は良く早合わせと言うが
渓流ではなく釣り堀だからなんだろうな
「また、釣れたぞ」
「見てる見てる、それで
何匹目?10匹くらい釣れた?」
段々とタイミングが掴めて来て
それから30分もしない間に
バケツはそれぞれにいっぱいになって居て
「ついつい楽しくなってしまって
釣り過ぎてしまったな、
12匹ほど居るな多すぎるか?」
「持留のおじちゃんの山女魚は
美味しいから、何匹でも食べられるよ。
そろそろ、量も釣れたし、
調理して貰いに行く?」
3匹は竿代に含まれているから
残りの分は買取になって
それぞれに料理代が掛かるから
結構な金額になっていて驚いたが
みくりは気にする様子もなく
それを山女魚を渡した
スタッフの若い男性に支払うと
「ねぇ、圭吾君。
今日ね、黄金のイクラをね
食べさせて貰えるって来たんだけどね?」
「ああ、聞いてる。
もう、こっちが予約でいっぱいだからさ。
あっちに、見えてる家の裏の離れあるじゃん?
あそこで、飯食って行ってよ。
親父はそっちに居るからさ。
山女魚はもう俺が串打って焼くから
焼きたて持ってく」
こっちの裏からなら家の裏に抜けられるからと
建物の中の裏側の
従業員しか通らない通路を通って
裏側からやまめの里の奥にある
養殖池のある持留の家の方に向かうと
「随分と、勝手知ったるだな。
と言うか、さっきの男性はまさか
持留さんの息子さんか?」
「そうだよ?持留圭吾君ね。
うちのあの双子の同級生。
確か、圭吾君には、年子の
お姉ちゃんが居たと思うんだけど。
多分お姉ちゃんの希望ちゃんも、
中の方の手伝いしてるんじゃないかな?」
持留さんはみくりのおじさんと
同級生だから高校生の息子さんが
居てもおかしくない年齢だからな
高校生の息子さんと娘さんが居たのか
離れの建物の前には
その娘さんである希望の姿があって
「ごめんね?希望ちゃん。
どうしても、黄金のイクラ食べたくてさ。
お父さんに言われてたの、忘れててね」
「やあああぁ!!本物ッ!!
みくりお姉ちゃんの、旦那さん。
あの、CMで観てたから顔は知ってたけど。
本物が素敵過ぎて、死ねる」
「いや、希望ちゃん死なれたら困るから。
でもどうして、わざわざ離れなの?」
ガラガラと離れの戸が開いて
持留が中から出て来る