第78章 ピックアップ御礼 秋と言えば…? お相手:煉獄さん現代パロ
車を降りたら
今 着ている上着の上に
みくりがもう一枚薄手の
上着を重ねて着始めて
「杏寿郎も、着た方がいいよ」
「あ、ああ。そう言えば
そんな事を言って居たか」
家を出る時に
一枚余分に少し厚めの上着か
ウィンドブレーカーを別の持って来てと
みくりが言って居たので
コンパクトに折りたためる
極薄のポケッタブル
ウィンドブレーカーを持って来ていたので
みくりに倣う様にして
今の自分の服の上にそれを重ねる
「歩いてて、暑くなる感じだったら
脱げばいいよ。多分、まだ
時期が早いから空いてるよ」
駐車場には中条の滝のある山の
案内看板があって
四季折々の滝の姿や
登山道で見る事が出来る
植物の紹介写真や
周辺の観光スポットの写真が載っていた
お目当ての滝までの
所要時間は片道15分と書かれている
俺がその案内看板を
スマートフォンのカメラで撮影している間に
みくりが先に登山道を進んで居て
「杏寿郎~。行こうよ~、こっち」
「ああ。待ってくれ、今、行く。
なぁ、君はここには何度か来た事があるのか?」
右手に流れる小川を見ながら
じっとその流れにみくりが
目を凝らして居て川を見ながら
登山道を進んで行く
「あっ、今、魚、跳ねた。
ああ、そうそう、今から行く
中条の滝ね、そこから
この川の水は流れてるんだけどね?
持留さんの所の養殖場の水はこの川から
水を自分の所に引いてるんだよ」
山女魚は飼育が難しくて
綺麗な水を好む魚だから
この滝から来ている川にも魚が居るんだな
鬱蒼と茂っている木々の所為で
日中なのに山の中は薄暗い
木陰が多いせいかここだけ
1段階季節が進んで居るかの様だ
途中で登山道が分かれている部分があって
小川に橋が掛って居て
別の斜面を登る様な急な道になって居る方がある
「あっちは?どこに繋がってるんだ?」
「あの上?あの上はね、もうすぐ
中条紅葉散歩ののぼりが沢山立つんだけど。
紅葉のスポットになってるお寺があるんだよ。
お寺と言っても、無人の
古いお堂があるだけだけどね?
そのお寺から、あっちの方に道が伸びてて
石灯籠がいつくか置いてあるけど苔だらけだよ?」
そこから更に道なりの
登山道を登って行く
傾斜も急ではないから子供でも
上がれそうな感じだな
「それにしても、涼しいな」