第78章 ピックアップ御礼 秋と言えば…? お相手:煉獄さん現代パロ
最初に見た時多すぎると思ったが
あの2人のあの勢いなら食べ尽くすかも知れない
「ああ、待ってね、
おばあちゃんがしてあげるから」
「いや、栗位自分で皿入れられるけど」
祖母は祖母であまり世話のかからない
辰巳の方に世話を焼きに行ってしまって
もぐもぐと慎司が
更にドレインする様に枝豆を吸い込んで行く
「ああっ、美味かったぁ~。
煉獄サンも~、みくりちゃんと
枝豆の宴して来てよ。俺、七輪見とく~」
慎司が杏寿郎の手から
団扇を受け取ると
あっちと縁側を指差して
杏寿郎が交代で戻って来る
慎司程のペースではないが
それでも自分のペースで
もぐもぐとみくりが
エンドレス黒枝豆をしているので
「なぁ、そんなに美味いのか?」
「うん、多分杏寿郎も
ここから動けなくなる罠ぐらいには?」
はいと言って
片手でがさっと掴んだ枝豆を
みくりが食べなさいと言いたげに
杏寿郎の手の上に乗せて来て
まだ 外の皮の付いた枝豆を
1房こちらに近づけて来て
「みくり?それは?」
「え?記念すべき、杏寿郎の
初黒枝豆を祝して乾杯をしようかなと」
良く分からないが
そのみくりの行動に
合わせて枝豆で乾杯すると
その黒い粒を口に入れる
「…っ、本当にこれ、枝豆なのか?
全然、別物じゃないのか?
美味すぎるだろ、いや、美味いっ!」
「杏寿郎、これ、全部食べていいよって。
また、じいちゃんが畑から新しいの
獲って来て、掃除しといてくれるってさ。
夜に一緒に私が持って来た、
ビール冷やしとくから、
これでビール飲もうって言ってたよ」
もぐもぐとその味の虜になって
次々に先程の慎司の様に
枝豆を次から次に食べていると
みくりがそう言って来て
「枝豆の掃除?」
「枝豆は手間かかるんだってば。
枝から全部落として、ホラ、
こんな風に、キッチンバサミで
1房ずつ両サイドをカットするの。
ここから塩がね、中に入るからさ。
で、さやに毛が生えてるから
塩もみしてその毛を落とすんだよ」
みくりの言葉に
自分の手にある食べる前の枝豆を見ると
その言葉の通りにさやの両サイドが
少しカットされているから
あの山盛りの枝豆に全部かと思うと
食べるまでには時間と手間が掛かりそうだ
「ねぇ、杏寿郎、美味しい?黒枝豆」