第77章 ふたり 一人独り 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
今日は帰りにスーパーに寄って
秋鮭の白子の鍋にしようと
杏寿郎が食べたいって言ってたから
生湯葉の刺身と後それから
明太子を買って来てくれるから
普通にそのまま食べる分と
餃子の皮とクリームチーズ買って帰って
明太子とチーズを包んでフライヤーで
揚げて食べようかな?
白子の唐揚げにするんだったら
フライヤーどうせいるし
出すんだったらついでに揚げたらいいよね
そんな事を考えながら
いつものスーパーで必要な買い物をして
杏寿郎が戻ってくる前に
洗濯機の中に朝に入れた
例の物を元に戻して置けば
完璧だと思って
アパートの前に戻って来て
入口の所にある郵便受けをチェックすると
今日は何も届いてない様で
そんな日もあるんだなと思いながら
部屋に向かって
鍵を開けると
玄関には杏寿郎の靴はないから
まだ帰って無いみたい
あれ?違和感がある
いや あるのは違和感じゃない
「杏寿郎…?もしかして、帰ってるの?」
「ああ、そのもしかしてだが?
お帰り、みくり。っと、
俺がただいまの方か?ん?どっちだ?」
「…ーーーーーっ!!!」
ただいまもおかえりよりも先に
みくりが杏寿郎の胸に飛び込んで来て
その身体を包み込むようにして
ギュウウっと強く抱きしめてやる
「杏寿郎だぁ~、本物の杏寿郎っ。
おかえりぃ~!!杏寿郎、お帰りッ。
ねぇ、杏寿郎ぅうっ、明太子は?
明太子ある?ちゃんと、買って来てくれた?」
「あのなぁ、みくり。
相変わらず、君は忙しいな。
君の中で俺と、明太子が同列になってないか?
6日も離れてたんだから、まずは
離れてた分も、もっと君を感じたいからな。
ただいまぐらい、ゆっくり言わせてくれ俺に」
スルッと杏寿郎の手が
みくりの頬を撫でて来て
その指先が零れて落ちて行く涙を拾って行く
「みくり、泣かなくていいから。
もう、大丈夫だ。俺はずっと君と居るし。
俺の君への愛は、尽きる事も
ましてや、揺らぐ事はないからな。
約束した事も忘れたのか?みくり」
そう言って 杏寿郎が
みくりの左手の薬指にはまって居る
結婚指輪をその指で撫でて来て
そこに刻まれている
インフィニティLOVEを思い出して欲しいと
そうこちらに訴えて来るから
「…っ、杏寿郎……ッ…、私ッ…杏寿郎が」