第77章 ふたり 一人独り 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
何故か 成瀬さんの中で
杏寿郎が家を中条市に建てるなら
一緒に僕の会社においでよって
話になっていて
全然その話がどうだったかとかには
かすっても来ないから
ちょっとその肝心な話にならなくて
こっちが少しその不機嫌さを
言葉に乗せてしまって居た様で
『ごめんね?焦らし過ぎじゃったかな?
杏寿郎君には、あの時の君も
知らない部分の細かい話まで
全部、させて貰ったよ?それで
僕は彼になら、君をね、任せられると
そう判断したし、彼も何も変わらないってさ』
「そうですか…、杏寿郎はそう、
成瀬さんに言ったんですね。
で、要するに、成瀬さんは、
杏寿郎ごと私に、中条市に
帰って来いって言いたいんですね?」
『それに、杏寿郎君のお友達も同僚も
なかなかにいい感じだったからね
とまぁ、そんなすぐにじゃなくていいよ。
杏寿郎君とゆっくり夫婦で話し合って
相談してくれたらいいからね?それじゃあ』
と成瀬からの電話は切れてしまって
杏寿郎(仮)をソファに座らせると
みくりは引っ越しの為の
準備を再開させた
ーーー
ーー
ー
木曜日の夜は
(仮)とハンモックで一夜を共にして
1人で寝るとハンモックの端が巻き上がって
納豆の藁の状態になってしまうから
ヌッとみくりがそこから
手を伸ばして寝起きは身体を傾けて
降りるんじゃなくて床の上に転げ落ちる方が
正しい降り方の様な気が最近して来たんだけど
杏寿郎にはアクロバティックな
ハンモックの降り方と命名されてしまったが
乗ってしまえば安定するけど
乗り降りする時は
ぐらぐらして不安定になるから
こうして降りた方が安全な気がする
妊娠したらハンモックは禁止だと
杏寿郎から禁止令が敷かれそうだけども
ギュウウっと杏寿郎(仮)を抱きしめて
「今、この時間を持ってっ、
お前のその任を解除するっ!!」
と彼??と言っても枕なのだがに
彼の留守に任命した任を解除すると
着せていたパジャマと枕カバーを外して
枕もウォッシャブルだから
洗濯機に着ていたパジャマと一緒に
放り込んで柔軟剤多めの設定で
洗濯機のコースをスタートさせた
帰ったら洗濯は終わってるから
後は杏寿郎が帰ってくる前に
洗濯機から取り出せばいいしと
そのまま朝ご飯と洗面と支度をすませて
みくりはアパートを後にした