第77章 ふたり 一人独り 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「で、だ。僕の聞いて欲しい話は
ここからなんだよ、杏寿郎君」
成瀬がここからの話が
本題だと言いたげに言って来て
今までの内容すらも
彼からすればどうでもいい事の様に
成瀬が杏寿郎に対して言って来て
こっちはどこから何を考えればいいのか
情報が多すぎて困る位なのに
目の前の成瀬は驚くほどに落ち着いている
これが グループ会社の社長で
年商数十億を稼ぐ男なのだろうが
「俺に対して、謝りたい事と
言ってた事について…の話で
成瀬さん的には、良かった感じですか?」
「おかしいと思ったんじゃないかな?
僕は奏君に頼まれて、みくりちゃんを
見守ってて貰ってたのに、
彼女はこの件に巻き込まれていて。
僕がそれを知ったのは、数か月後だったって事」
色々と情報が多すぎて
その話を忘れてしまって居たな
俺も疑問だったんだ
冨岡の様な特殊な訓練をしている
プロの様な人物をつけていたのに
それにも関わらずに
みくりはこの件に関わる事になった
なっただけじゃなくて
成瀬さんがそれを知ったのが数か月後?
「その彼が、教えてくれたんだよ。
今の自分の方法では限界があるからってね。
彼も危険な橋は、自分の身も可愛いだろうし
渡りたくは無かっただろうけど。
それでも、僕に事実を伝えてくれたんだ」
そして みくりが
それに巻き込まれていると
成瀬さんに伝えたのは
篠田大地…だったのか…ッ
「僕が、彼から受け取っていたのは
嘘の調査報告書だったんだよ。
酷いと思うでしょ?こっちは
ちゃんとお金を払ってるのにね。
僕はそう思ってるんだけどね?」
そう明らかに今で淡々とした
口調で話してた成瀬の口調が
荒くなったので驚いてしまったが
浮気調査に興信所使っても
結構纏まった金額が掛かるとは
聞いた事があるが
そんな特別なプロを雇っていたなら
結構な支払いだったんだろうな
「だからこそ、その分も
しっかりと、償って貰わないとね?
あの一族には、僕の怒りを
買った分も含めてね?あの当時の
僕の財力では、あっちの
財力には勝てなかったからね。
苦労したんだよ?僕もね」
「要するに、河田の一族が
成瀬さんの雇った人物を
多額の金で買収したって事ですか?
それで成瀬さんに、事実を発覚させる時期を
遅らせていたと言う事ですね。
あの、成瀬さん…ですよね?」