第77章 ふたり 一人独り 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「そう、身請けね。”レンカノ”って
彼等の中では言われてたみたいなんだけど。
そう言う廻しは、毎日出来ないよね?
彼等は管理してるガールズ達を
本当の彼女と同じ事をしていい、
レンタル彼女として、独自の
料金形態でレンタルしてたんだよ。
ああ、勿論その業界でそれをするのは
違法になるからね?それも込みの
料金形態をシステムとしてしてた様だよ?」
ジャックと呼ばれている
幹部クラスには金銭的な報酬にプラスで
ランキングの上の方の
プリンセスの中からその時その時で
自分の好みの女性と腐れの無い関係を
週替わりや日替わりで楽しんでいたのか
「そうして、レンタルされている期間は
お仕事は免除されるんだよ。
学校の中でも、不釣り合いなカップル
見た事あったんじゃない?」
不釣り合いなカップルと
成瀬が言って来て
自分の過去の記憶を遡る
大学のキャンパスで見た
地味な男子学生と派手めの女子学生の
カップルを良く見ていた様にもある
一緒に居た友人があの地味なやつ
なんで女とっかえひっかえなんだよと
やっかみを漏らしていたのを思い出した
「いつでも、お金になるから
割と、こっちが篠田君のサークルの
メインの稼ぎだったみたいだよ?
その辺りの、システムにも
黒瀬君が関わってるみたいだけどね?
当然、不特定多数の相手よりも
1人の相手の方が、女の子側からも楽でしょ?
そんな風にしてると、情が湧いたりする訳」
トントンと灰を灰皿に成瀬が落として
再びその葉巻を咥えた
「そんな風に、恋人ごっこをしてる内に
相手に本当に、恋愛感情を抱くと?」
「そうなるとね、人間って途端に
誰とでもそう言う事が、
出来なくなるもんだからね?
男の子の方も、そんな姿を見たら
内部を知ってる人間だったら
その子を助けてあげたくなるよね?
そして、自分もそこに居たくなくなるんだよ」
身請けと言うシステムは要は
男性メンバーが卒業する為の物なのか
篠田に対して一種の手切れ金として
まとまった金額を支払うのか
はぁーーっと杏寿郎がため息をついて
テラス席のソファに
身体を預けて背中を反らせると
背もたれに頭を預けて
身体をずらすようにして崩れた体勢になる
「割と、上手いシステムじゃない?
商売の才能あるよね?メンバーを
回転させて行きつつも、お金も稼げる。
組織としては、程よい循環だしね」