第77章 ふたり 一人独り 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
皮肉な事にも
丁度 この3日のリーダー研修で
チームのメンバーをどう上手く
適材適所にする事で
メンバーの能力を引き出すのかを
俺自身が学んだばかりだったので
悔しくもあるが 篠田大気には
そのリーダーとして組織を統べる
高い能力と目があったんだろうな
だが ここで気になる事がある
「でもね、篠田のキングとしての
サークル内での天下は、
おかしくなってくるんだ。たった一つの
歯車がそこに噛み合わなくなった事でね?」
「伊藤明日香を俺を出汁に使って、
自分達の方へ取り込んで、
その伊藤を使ってみくりを
サークルに引き込んだ事が、
全てが狂い出したきっかけだと?」
そう彼等はサークルに
みくりを引き込む時点での
利害は一致するが
その先の利害が一致しないのだから
当然に今までの様に
篠田大気に黒瀬守が付き従うとういう
その方程式は崩れる事になる
「彼らは、伊藤明日香の廻しの義務を
自殺した彼女の代りに、伊藤明日香の
画像をつかって、彼女を内部に
引き入れる事に成功したんだよ。
でも、黒瀬も篠田もみくりを
普通のガールズと同じ扱いをするはずがないよね?
だから、彼女には別の提案をしたんだ」
本来なら 廻しへの参加が
画像の削除の条件だ
篠田は奏さんへの当てつけを
自分の手でしたいだろうし
黒瀬はみくりを自分の姫に指名したんだ
「特例でも、彼女に適応したんですか?」
廻しをさせてしまったら
黒瀬の言う自分だけの姫とは
程遠くなってしまうからな
「小坂唯花の様な、自分から
入るのを希望した特待生みたいな
芸能界入りを目的にしてる様な、
ガールズに本来は採用される
システムではあるんだけどもね?」
「つまりは…、廻しを免除する形で
姫にすると言う事ですか?」
「ノー・ナンバー・プリンセス。
廻し逃れ姫、それが幹部達が
みくりにつけたあだ名だよ。
仕事らしい仕事も黒瀬の専属の姫の
彼女には免除されていたから、
肩書はプリンセスであるが、彼女は
ランキングの外にいる存在だったのだよ」
静かに成瀬が俺の方を見ていた
俺からの答えを待っている様だ
「そんな事をすれば、
他のガールズやプリンセスからは…ッ」
「当然、いい目では見られないよね?」
そうか 篠田が時間を掛けて
築き上げた篠田を国王とする城は