第77章 ふたり 一人独り 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
『ん?冨岡がどうかしたか?みくり』
「何者なの?」
『それは、また成瀬さんにでも
聞いてみればいいんじゃないか?
成瀬さんも君になら話すだろうしな。
明日、あの人と会うつもりでいる。
みくり、うちの大学での
事件が表沙汰にならなかったのは
成瀬さんがそうしたからだろう?』
「成瀬さんがそうしたのもあるけど、
成瀬さんが、別の誰かもそれを
助けてくれてるって言ってたよ、多分」
『宇髄先輩…だろうな、それは』
それから しばらく杏寿郎と話して
流石に長くなり過ぎてたから
部屋の中に戻った
杏寿郎は 明日 成瀬さんと会うのか
成瀬さんなら 杏寿郎に
私が自分で話すよりも上手く
杏寿郎に話してくれそうな気がする
「みくりさん、みくりさんは
私と一緒に、ベッドでいいですか?
他の場所はもう、お電話の間に
埋まってしまいましたので。
私と、一緒です」
「えっ、しのぶちゃんと一緒に
しのぶちゃんのベッドで寝るの?」
パチパチと驚いた顔をして
しのぶが瞬きをすると
「ええ、いけませんでしたか?」
「いや、いいですッ、お邪魔します」
「じゃあ、先にシャワーして来て下さいね
私は、後から入りますので。
身支度をして、待っていて下さい」
そうニコニコしながら言われてしまって
別にやましい意味ではないのに
やましい意味に取ってしまいそうだ
「馬鹿な事言ってないで、シャワー借りよ」
ーー
ーー
ーー
2022年 9月28日
AM 6:15
いつもの時間にアラームが鳴って
ベッドの中でごそごそと身じろいで
スマートフォンに手を伸ばす
最近はちょっと朝は肌寒いから
スリスリとこちらの身体に
隣で寝ていた人物がその身体を擦り寄せて来る
「んんっ、ダメ…だってば、
杏寿郎…、朝だよ?起きないと…やっ」
胸の辺りにもぞもぞと顔を埋めて来られて
違和感を感じた
柔らかいのだ それも凄く
いい香りがする 甘い匂いッ
もぞっと胸の間のそれが身じろいで
「溺れてしまうかと思いました…
ああ、誰かと思えば、みくりさん
おはようございます」
「しのぶちゃん、おはよう。
他の皆も起こさないと」
まだ眠そうなしのぶと
他の3人が寝ている下の階に降りた
キッチンからはいい香りがしていて