第76章 ふたり 一人独り 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
会社の医務室に入ると
産業保健師がみくりの様子が
おかしいのを気にしている様子だったが
しのぶがベッドを借りますと言って
医務室のベッドのカーテンを引いて
閉め切ってしまうとベッドに
みくりを座らせた
「私、お水か何か、買って来る」
そうカナヲが気を利かせてくれて
近くの自販機まで水を買いに行って
ベッドに座っているみくりに
しのぶが屈んで視線を合わせると
穏やかな口調で話しかけて来る
「河田さん…に何を言われたんですか?
と、お聞きしたいですが、聞きません。
どうせ、あの野暮で下半身のだらしない
河田さんの事です。大凡、煉獄さんの留守に
みくりさんの事を脅して、
頂いちゃおうって算段ですね。
私はそう思うのですが、
炭治郎君はどう思いますか?」
そうしのぶがカーテンの向こうに話しかけると
そこには炭治郎が居て
「俺も、そう思います。
さっきの河田さんから凄い…
嫌な感じの匂いがしたので…」
「でも、アイツの言う事なんてさ。
みくりさんも、聞かなくていいよ~。
あんなの、無視でいいじゃん~」
そう善逸が泣きそうな声で
こっちに訴えかけて来るから
「煉獄さんには、内密にですか?」
「でも、杏寿郎に話したら…ッ」
「煉獄さんに連絡したら。
研修から、戻って来ちゃいそうですもんね。
しのぶさん、何かいい考えでも
あるんですか?」
異常事態なのは
詳細を知らなくても理解は出来るが
驚くほどにしのぶが冷静でいるので
「ええ、勿論。あの人の事は、
前から目に余ると私も思ってましたので。
河田さんにはキツイ、お灸をすえて。
二田の支社から飛んで貰いましょう。
協力して貰えますよね?その為に。
ああ、一番、頑張るのは、貴方ですがね?」
ニコニコとしのぶが笑って居て
その目が笑ってない笑顔が
一番怖い気がすると
みくりは感じて居て
「念のため、みくりさんは
煉獄さんがお戻りになるまでの間は、
私の家でお泊りしましょう。
そうと決まれば、嘴平君、それから
我妻君も、ちょーーっと
仕事の合間に頼まれ事をいいですか?」
「んあ?何だ?しのぶ。俺にか?」
詳細はまた昼休みにでもと
しのぶが言うので
落ち着くまでそこで休んでいて下さいと言われて
しばらくの間
医務室のベッドに横になる