第76章 ふたり 一人独り 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
リーダーと言うのはと言う
本質的な部分からの話を聞いて
リーダーに必要な能力の説明と
簡単なチェックシートに記載して
自分のリーダーとしての能力の
補わなくてならないスキルを
そのチェックシートの結果から知る事が出来て
自分のリーダータイプ診断的な物までが
その最初の100分に含まれていた
20分間の休憩を挟んでから
リーダーに求められる能力の
ひとつずつについてを
説明をしてくれるらしく
昼食を挟んでその残りの説明と
マインドフルネスの入門になると言う事で
マインドフルネスと言うのは
ビジネスシーンでも利用される
瞑想法の様なものなのだが
マインドフルネスを通して
自己認知能力…セルフアウェアネスや
セルフマネジメントの
能力を高める効果があるとか言うのは
前に読んだビジネス書に書いてあったが
要するに 簡単に言えば
人を管理する立場になる者は
まずは自分を管理しなさいと言う意味だ
「なぁ、煉獄。コーヒーでも飲むか?
外に自販機あったぞ?」
ちらっと月城の方を見ると
別の支社とうちからの別の部署からの
参加者の数名に囲まれて居て
連絡先の交換を研修に関する相談と称して
言い寄られているように見える
これは話をするのも
今は難しいかと考えて居ると
「そうですね、コーヒー奢りますよ」
そのまま その会場の部屋を出て
廊下のスペースに設置されている
自動販売機で杏寿郎が
ブラックのコーヒーを購入して
一つを木崎に向かって差し出した
「おお、サンキューな。
煉獄、お前の奥さんの事なんだけど。
お前の事、振ったって話マジ?」
「ええ。紛れもない事実なので。
妻に聞いて貰ってもいいですが。
交際を受け入れて貰えるまでに、
その気のない妻に、
俺がしつこく言い寄ったので」
コーヒーを飲みながら
木崎とそんな話をしていると
『二田の支社の方ですよね?
確かそちらの方は木崎さんと、それから』
月城がそこに立っていて
俺と木崎先輩に声を掛けて来て
「煉獄です」
「そう、その煉獄さん。お二人に
お話をさせて頂きたい事がありまして。
お二人は、少々、研修に集中が
出来ておられないのではありませんか?」
まぁ 言われるとは思ったが
案の定 注意をされてしまったな
「すいません、月城さん。
このコロナで、旅行らしい事もなく。
浮足立っていた様だ」