第76章 ふたり 一人独り 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
しばらく4人で
世間話をしながら
博多支社の担当者の到着を待つ
コツコツと ヒールの音がして
こちらに向かって来る
お尻までの長さの艶やかな黒髪の
妖艶な色香を放っている女性の姿が見えて
肌は一切露出のない
黒のパンツスーツ姿ながらに
発している色気が半端ないな
博多の壇蜜と例えられていたが
それも納得できるかも知れない
その証拠に 不死川と伊黒も
その姿から目を逸らせないで居て
その美しさに視線すら逸らせない
コツ…とヒールの音が目の前で止まって
その女性がこちらをじっと
見つめて来る
壇蜜似ではあるが
あどけなくしてあの色気のままに
可愛らしさを足した感じだな
『皆様、おはようございます。
本日は遠方よりのリーダー研修への
ご参加、お疲れ様です。私は
この研修の担当をさせて頂きます、
博多支社の月城雅と申します』
その声も凛としていると
そんな感想は吹き飛んだ
それは博多の壇蜜の名乗った名前だ
月城 雅…と名乗った女性
『では、早速でありますが。
支社までご案内をさせて頂きます』
そう 自分達を案内する為に
月城が前に立つと歩き始めて
コツコツとヒールの音が響く
その背中を追いながら
杏寿郎が月城の背中を見て居ると
「オイオイ、煉獄、どうしたァ?
確かに迫力のある美人だが、
新婚早々浮気かぁ?頂けねぇなぁ」
「むっ、それは聞き捨てられないな煉獄。
お前には、みくりと言う生涯の
伴侶がいるのだぞ?…と言いたいが、
何故、そんなに睨みつけるような
視線であの女性を見る必要がある?」
不死川からも伊黒からも
俺の態度がおかしいと指摘されてしまって
「美人で見惚れて…って言うより、
睨みつけてないか?煉獄」
そう 木崎先輩にまで指摘されてしまって
初対面の女性に対して
自分が失礼な態度を取っているのは
俺も自覚していたが
俺には俺で
博多の壇蜜と話をせなば
ならない理由が出来てしまったからな
日本全国の苗字の人数を
調べるサイトで調べたが
月城なんて苗字は全国にも500人も居ない
そうそう いる様な
ありふれた苗字ではないのだ
俺の煉獄はそれ以上だが
もしかしたら 彼女
月城 雅 は
月城 奏…と
何等かの関りがある可能性が高い
もしかしたら
彼の今を知ってる可能性のある人物だ