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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第76章 ふたり 一人独り 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ



その言葉の意味を

俺は痛いほど理解してるつもりだ


俺とだったから

そうしてもいいと思ったと


彼女が俺に預けてくれている


全幅の信頼 に応えなければ…な


いや だとしたら

伝えるのが先だな
俺がそれを知ろうとしてる事を

彼女が伝えたくないと思ってる
あの時の事を みくりに内緒にして
知ろうとしてたんだからな 俺は

ーー
ーー
ーー


そんな事を考えている内に
知らぬ間に眠ってしまって居た様で

スマートフォンから
LINE通話の着信音がして
みくりからの電話で目を醒ました

「すまない、こっちから
掛けるつもりだったんだが。
ああ、おはよう。みくり。
俺が居なくてもちゃんと眠れたか?
俺か?俺はそうだな、場所も違うし
枕も違うからな。それに何より、
君が隣に居ないのが一番堪えたがな」

『もう、杏寿郎、研修は今日からでしょ?
そんなんで大丈夫なの?』

「そのまま…、聞いてくれるか?
明後日の水曜日の事なんだがな。
成瀬さんと会う約束をしてるんだ、
本当はこのまま黙ってるつもりだったんだが…」

杏寿郎のそのニュアンスで
成瀬さんと会う目的が分かって

『わざわざ、九州で会う約束なんて
してたんだね、あの時に』

「君に内緒にして、こそこそしてた
事は謝りたいんだ。だが…ッ」


知りたい 聞きたい

教えて欲しい 話せるまで待つからとは

彼の口からは何度も聞いた


その度にそう言ってくれる
彼のそれをはぐらかして
話すのを先に先に延ばして来た

逃げてただけ… あやふやにして

無かった事にしたかっただけだ

何年経ったからって
その事実が消えてなくなる訳じゃないのに

杏寿郎なら大丈夫って
そんな風に信じたい気持ちと

もう 杏寿郎と 一緒に居られないのかなって

そんな気持ちが交錯する

結婚しようって言われた時

入籍する前

入籍した後も

話をするべきじゃないかって何度も

言い出すべきかすらも迷って悩んで

結局 楽な方に楽な方に逃げてただけ


通話は繋がったままなのに


みくりからの返事はないままで

通話時間だけがカウントされて行く


「怒ってるのか?みくり。
俺が、前に君が話してくれるまで
何年でも待つと言いながら…。
それをちゃんと待たなかったから…」

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