第76章 ふたり 一人独り 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
スタンダードツインの
部屋の中は”狭い”と木崎先輩が
言って居た通りに
ベッドが2台並んでいて
床に辛うじてキャリーバックを
開くスペースがありそうな位の
サイズ感の部屋で
研修に寝るだけには十分な広さだが
プライベートに使うには
狭すぎるな
「な、部屋、狭いだろ?
コスパは最強だと思うんだけどな。
建物は綺麗だしな。夜景の見える
ラウンジもあるし、夜に行くか?」
「夜景見ながら、先輩と飲みですか?」
「悪かったな、奥さんでなくて。
もう、お前の所は聞くまでもない感じだわな。
でも、奥さんさ、子供出来たらどうするの?
今回のリーダー研修は、俺みたいな
主任のクラスとか、お前みたいな
チームリーダーとか時期チームリーダー候補とか
その辺が参加する研修だからな」
木崎先輩が出世したら
俺がその後を継ぐ事になるから
明日からの研修は一緒なんだろうが
「そうですか、だとすれば。
来年は竈門君辺りになるって事ですか?」
「後、お前の奥さんの方もな。
名前挙がってるらしいけど?
お前の所の奥さん、出世興味ない感じだろ?
割とオールラウンダーだし、
欲しい部署多いらしいよ?」
そう 上から聞いた話を俺に伝えて来て
当の本人は全く出世に興味ないからな
今の部署も気に入ってると言っていたし
「うちの上の方は、コンテの方の
チームのリーダーにしたいみたいだけど?」
そう言えば 沢渡係長が
みくりが絵コンテの仕事に
来る気はないかと言ってたのは
その辺りの思惑があったのか
「って、言うのは、噂の話な?」
内緒でと言われて 念を押されてしまったが
「その内、妻には時短勤務を
して貰うつもりにしていますがね。俺は」
「そうなんだよなぁ、女の人はさ
その辺りがあるからな。バリバリの
キャリアウーマンとか興味ある?」
その木崎に将来的にみくりを
パートに近い様な感じにさせたいと
杏寿郎が考えている事を伝えると
その真逆の様な対極の存在を
どう思うかと示して来て
どうにも それは
結婚して無くてお互いがフリーで
みくりがバリバリの
キャリアウーマンだったらどうかって
そんな意味合いでも無さそうだが
「仕事が出来ると言う意味なら、
うちの胡蝶もかなり、頭のキレる
キャリアウーマンだと思いますが」