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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第19章 惣菜屋さんと煉獄さん 前編 お相手:煉獄杏寿郎



「みくりさん」

店の前で煉獄さんが足を止めて
そう名を呼んだので

私もそれにつられる様にして足を止めた

「はい。どうかされましたか?煉獄さん」

「貴方はいつも、美しくてあられるが。
今日はいつもにまして、
美しい様に感じてしまうのだが。
俺の思い過ごしだろうか?」

杏寿郎の言葉にみくりが口元を
押さえながらくすくすと笑う

「なぜ。笑われるのです?
俺は冗談で言ったつもりは…」

「朝だから…でしょうけど?それは」

「朝だから?」

単に夕方になれば
朝の化粧など……
夏場は崩れて目も当てられなく
なっているだろうし?

それに 今日はついさっき
化粧を整えたばかりなのだから

いつもより 綺麗なのは
合っているのだけども

「でも、せっかくお褒め頂いたので。
今日はサービスさせて頂きますよ?」

と今一つ私の言葉の意味を
掴み切れて居ない様子の彼に返した


その日もいつもの様に
さつまいもの惣菜を買い占めるように
大量に購入して 彼は帰って行った


「お買い上げ、ありがとうございました」

店を後にする 杏寿郎に
笑顔を向けて小さく手を振る

その後ろ姿を見送った後

店の厨房の方へが駆け込んで来て

自分の両方の頬を押さえながら

はぁっとため息を漏らした


厨房の隅の椅子の腰かけて
冷茶を飲んでいたトキが
そのみくりの様子を見て首を傾げていて


「トキ叔母さんっ、
顔、顔!大丈夫かしら?」

「ええ?顔?何言ってんだい。
顔だったら、さっき直しただろ?
いつも通り、…アンタの母ちゃんに
そっくりな別嬪さんだよ。安心しな。
まぁ、多少、とうは立っちまってるがねぇ」

「違うのっ、そうじゃなくって、顔の造りとか
そう言う…意味じゃなくって……。
とう…って、どうせ立ってますよっ!」


「愛があれば、
歳の差なんて…とは昔から言うけどねぇ?」


全てを悟っての事なのか
トキがそう言って来て
みくりが言葉を返せないでいた

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