第76章 ふたり 一人独り 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
中に火が通り過ぎない様に
バターの風味が付く様に絡めながら
たらこの表面だけを焼いて行く
表面を焼くだけなのですぐ出来るし
バターとたらこだけで作れるけど
ご飯のおかずとしては
かなり最強クラスの食べ物だと
私も認識してるし
杏寿郎もそれだけで白ご飯が食べられると
言って居たのでたまに作ってるけど
偶然 何かをバターで焼いた
フライパンを洗うのが面倒で
そのままバターの香りと残ってた油で
ついでに期限切れギリギリのたらこを
焼いたら美味し過ぎただけなんだけど
「でも、こんな時間に食べちゃったら
お昼ご飯、お昼に食べられなくない?」
もう 10時過ぎになって居たから
今食べると お昼を早めには
流石に杏寿郎と言っても
すぐには食べられないだろうから
「ブランチにすればいいだろう?
お昼を食べる時間の分、
ここでゆっくり出来るからな。
何、そんな事を心配して貰わなくとも、
あっちで夕食を早めにすればいいだけだしな?
途中で腹が減ったら考えればいい」
朝食と昼食を兼ねたブランチだったが
結構な品数になっていた
元々 普段からみくりは
2~3品は常備菜を作って冷蔵庫に置いてるから
割と家の食卓は
朝だろうが夜だろうが賑やかな感じだ
みくりがチンし終わった
豆乳の表面を綺麗なスプーンで
そっと掬い上げると
「凄いよ、杏寿郎、湯葉出来てる」
薄い湯葉がちゃんと出来ていて
掬えた湯葉を嬉しそうに見せて来るから
「ああ。朝から生湯葉と
湯豆腐が食べられるのは贅沢だな」
「そう?じゃあ、今度、本格的な
湯豆腐と、生湯葉の朝ご飯にしようか?」
「なぁ、みくり。
あの家への、引っ越しの話なんだけどな…。
来月の3連中の辺りにと、
俺は、考えてるんだがどうだ?」
「別に、私はいつでもいいよ。
じゃあ、杏寿郎があっちに
行ってる間に、冬物とかから
引越ししやすい様に纏めておくね?」
何もしないで過ごして居るよりも
そうしてる方が気が紛れそうだったし
杏寿郎の言葉にそう返事を返すと
「なぁ、テント、買わないか?
あの庭でバーベキューもいいが、
庭でキャンプもいいなと思っていたんだ」
「でも、テントとか寝袋って災害時の為に
準備した方がいいんだって。テレビで
どこかの教授が言ってたよ。だから
将来の為にもあってもいいなぁと思うけどね」