第76章 ふたり 一人独り 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
もじもじとみくりが
寂しそうにしていて
「だって、下着…汚れちゃう…ッ」
「朝食が済んだら、一緒に
風呂に入ろう。今からお湯張りして置けば
食べ終わる頃には、入れるだろう?」
朝からそんな事ばかり
していたのだから
お風呂には入りたいのは入りたい
「それよりも、
面白そうな物があるんだろう?」
みくりが冷蔵庫の中から
豆腐らしきものを取り出して来て
鍋の様な写真が
パッケージには載って居て
「何かね、おぼろ豆腐と
豆乳がここに入っててね、
レンジで3分チンすると、
出来たてのね生湯葉が
お手軽に食べられるらしくてね」
「俺の為に買ってくれてたのか?」
「杏寿郎、前に京都に行った時に
湯豆腐食べたでしょ?清水寺の辺りで。
その時に、生湯葉…
好きだって言ってたじゃない?」
付き合っていた頃に
京都に行った時の話をして来て
俺が生湯葉が好きだと言う事を
みくりに話した事を憶えていて
お手軽に生湯葉が食べられる豆腐を
買って置いてくれたらしいので
それを朝食に食べようと言って来て
「レンジで3分チンするだけで
生湯葉と湯豆腐が食べられるのか…いいな」
「それも、豆乳の湯豆腐だよ」
用意するねとみくりが
パッケージを開いて
中から黒い使い捨ての
丼の様な物に既に豆乳が入って居て
その中におぼろ豆腐と付属のタレを加えると
レンジで3分加熱する
この前のスーパーの北海道フェアで
買ったホッケの開きに
杏寿郎が焼いた玉子焼きと
野菜室にあったエノキとマイタケを
使って作ったお味噌汁
冷蔵庫の中に
作って置いてあった
サツマイモの蜂蜜煮と
サツマイモの茎の煮物に
ひじきの煮物もあるよと
それぞれを小さな小鉢に
みくりが移して行くと
「ああ、さっきの湯葉作れる奴さ。
独り用の土鍋にさ入れて、
固形燃料で煮て湯葉作ったらさ
それこそ、いい旅館の朝ご飯みたいだよね?
湯葉作りたいだけだったら、無調整の
豆乳買えば作れるけどね?」
そう言いながら
冷蔵庫の中からみくりが
今朝焼いたホッケと一緒に
北海道フェアで買ってちまちまと食べていて
賞味期限が近くなった たらこを取り出して
「これも、賞味期限近いから
バター焼きにして食べようよ。
杏寿郎好きでしょ?バター焼きのたらこ