第75章 ふたり 一人独り 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
バラバラだったパズルのピースが
急激に自分の中で組み上がって行く様な
点と点でしかなかった情報同士が
凄い速さで線と線で結ばれて行く様な
そんな感覚を杏寿郎は感じて居て
篠田を奏さんが追って居たと言う
証拠でしかなくて
奏さんがうちの大学の傍に
タピオカスタンドを開いたのも
完全にターゲットを篠田に絞って居たと
ある考えが 自分の中で起こる
もしかしたら 奏さんは
篠田の興味をわざと
みくりに向けさせたんじゃないかと
そんな疑問まで浮かんでくる
彼は 無戸籍のやくざ者なのだから
そう言う 女性の出入りも
多くあった様な口ぶりで話してたし
竿師の様な事もして居た様な言い方だったし
密漁もヤクザの世界では
割とポピュラーなシノギではある
『最初は、スーフリの真似事みたいな。
泥酔輪姦してただけらしいんだけどさ』
そうベンチで缶コーヒーを飲みながら
宇髄がさらっとした口調で話をするが
さらっと言う内容なのか?と疑問があるが
『違法な薬物でも、使う様になってたとか?』
みくりの話によれば
奏さんとやらは 違法薬物の出所を
探すと言う仕事をしてたみたいだしな
『いんや。そこらの詳しい事までは
俺も知らねぇんだけどさ。
やくざと、繋がりがあったらしいぜ?』
スーフリの加害者が
自分はそっちの業界と繋がりがあるとか
そんな文句で女性達の口を割らせない様に
していたとは纏めにあったが
実際に繋がりが…あったのか
『奏サン…、みくりちゃんと
付き合ってたんだろ?煉獄、知ってんの?
みくりちゃんの事、
奏サン良く話してたし。
自分が、仕事の都合で日本離れるって
言ってたから、気にしてたし?』
それはいつの話なのだろうか?
彼は生きてるのか?
『彼は死んだと聞きましたが?彼女から』
『あー、そ、なら、そうかもね。
自分もいつ死ぬかって言ってたし?あの人』
ヤクザの抗争の発砲事件は
別に珍しい話でもない
彼の生死を知った所で
もし彼が生きているとして
俺は 彼女にそれを 伝え…られるか?
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「杏寿郎?杏寿郎ってば、どうしたの?」
ハッとみくりの声に
現実に引き戻される
「ああ、すまない…ぼんやりしてたな。
そろそろ、出るか?海沿いの散歩…でも」