第75章 ふたり 一人独り 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
『どこまで……さ、知ってんの?』
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「杏寿郎?どうしたの?
顔色悪いけど?ちょっとあそこに
ベンチあるから、座って休憩する?」
宇髄先輩から聞いたのは
あくまでも憶測の話でしかなくて
じっとみくりの目を見るが
不思議そうに首を傾げていて
「みくり…、大丈夫だ、何ともない」
俺の 今 感じて居る物なんて
あの時 の君 が感じて居た物に比べたら
何とも無い…物なんじゃないかって
「何か、お茶かお水でも買って来る?」
そう言ってベンチに座らされてしまって
じっと俺の顔をみくりが
見つめて尋ねて来るから
俺の元を離れようとしたその腕を
掴んでその場に留めさせてしまって居た
「なぁ、みくり。
君は俺と結婚して…良かったか?」
「んんん?何?突然、どうかしたの?」
困った様な顔をしていたが
ふにゃと緩んだ笑顔になると
「そりゃ、まぁね。結婚して、
杏寿郎の奥さんになって良かったって
そう思ってるよ。杏寿郎だったから、
誰かと付き合う気も無かった私でも
付き合ったり出来たんだろうし?
こうして、結婚までして子供どうしようかって
そんな話まで、してるし。考えてるんだもん」
こんな風な言い回しをして来ることは
今までにも何度もあった
だが 宇髄先輩の話を聞いた後ならどうだ?
「飲み物、買って来るね?」
そう言ってみくりが
飲み物を買いに行ってしまって
ベンチにひとり残される
胃の辺りがむかむかするな…
吐くまでは行かないが気分が悪い
宇髄先輩が卒業する時に
気を付けて置けと言われた意味を
俺がもっとちゃんと捉えて居れば…
トンと頭の上に何かが乗って
「はい、杏寿郎。MIU売ってたよ」
「いや、あのなぁ。俺は
そこから、飲めないんだがな?」
ストンとみくりが隣に座って
「ここは飲んでもいい場所になってるから、
お水、飲んでもOKだよ」
そう言って自分用のMIUのオレンジとレモンの
蓋を開けるとゴクゴクと飲みだすから
普通過ぎるほどに普通にしてる
みくりの顔を見ていると
何とも言えない気持ちになってしまって居た
「杏寿郎、顔がさ…。折角の
イケメンが台無しになってるよ?」