第75章 ふたり 一人独り 前編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
家の掃除は手分けをして行った
「杏寿郎は、まだ衣替えしない?
合い服は出さなくていい?」
「いや、俺はまだいい」
「そう、杏寿郎はそう言うと思った」
まだ半袖も要るかも知れないから
全部は片付けられないし
如何にも夏って感じのは
先月の終わりにもう洗って片付けたから
残ってる夏物の中にある
今着れそうなのを残して
今から着るのに出した合い服と
一緒に洗濯機に入れて回した
「今年は、去年みたいに早く寒くなるのかな?
前の夏は、いつまでも半袖だったのに
合い服なしで、トレーナーだったもんね」
合い服はデザイン可愛いから
着たいけど去年みたいなのは
着る事もなくて困るしな
家の用事をある程度すませて
着替えと化粧をして
10時半には家を出た
「そう言えば、相談したい事ってなんだったの?」
「ああ、ついでだから、
不動産屋にもよるか。
候補の物件くらいは見てもいいかもな」
不動産屋?
候補の物件?
「不動産屋?あ、前に話してた
大きめの物件に引っ越すって事?」
「いや、もう思ったんだがな
庭付きの一戸建てにしないか?駅からは
少し今より遠くなるが、駅は徒歩圏内だし。
車で通勤してもいいしな。
そうしたら、家の庭でバーベキュー出来るぞ
バーベキューが出来る共用スペースがある
マンションとかも考えたんだがな」
「じゃあ、お家でサンマを
七輪で焼いて食べられるって事?
サンマ、七輪で焼きたいよね?
やっぱりサンマは、グリルと七輪じゃ
雲泥の差だもんっ」
時間には余裕があるからと
そのまま道沿いにある
今のアパートを契約した
不動産会社の駐車場に入ると
そのまま 店の中に入った
庭付きの一戸建ての賃貸の物件を探していると
杏寿郎が伝えると
「ああ。それでしたら…
新婚さんにオススメの物件がございまして」
建売で売りに出されていた物件を
購入したのだが持ち主が海外転勤で
住めないが手放すつもりはない物件らしく
借家として数年の間であれば
借りられる所があると
不動産屋の人が言って来て
その上まだ築年数も新しい
若い夫婦や家族の多いエリアに
ある物件だと聞いた
「良かったら、今からご案内しますよ?」
そう言われて 毎月の家賃は
むしろ今よりも少し安くなる位で
今のアパートからは15分程度
家を早く出る必要がある立地の家だったが