第75章 ふたり　一人独り　前編　お相手：煉獄杏寿郎　現代パロ

「そりゃー、まぁね？好きじゃなかったら
付き合ったりなんて、してないし？
健太郎は、私の初めての彼氏だった訳だし？
何もかもが、彼とが初めてだったからさ」

「その、奏さんとやらは？」

その名前を俺が口にすると
みくりの顔が変わって
その表情の変化から　

奏さんの方は　まだ彼女の心に濃くあるのは

杏寿郎の目にも見て取る事が出来たのだが

「ねぇ、杏寿郎。昔の男の話なんて
聞いて気分がいい訳でもないのに。
どうして、そんな事聞きたがるの？」

「ずっと、呼んでただろう？彼を」

私が呼んでた？　奏さんの事を

「杏寿郎はさ、泊りのそう言うのって
誘われた事、あるの？」

「ん？泊まり？いつも日帰りだっただろう？」

先輩が主催してくれる
そう言うBBQの交流会は
日帰りだけのイメージだが

「そう、杏寿郎は…行った事無いんだ。
あ、そうそう、それにね。誘われたの、
杏寿郎が言ってたあの子にね」

「もしかして、伊藤明日香か？
だが。伊藤は…そんなのに自分から
好んで参加したがるタイプじゃ…」

どっちかと言うと大人しくて
目立たない様な感じの
地味な印象の深い伊藤が

自分からみくりを？

「うん、男の子も来るけど、
女の子も沢山行くからって。
誘われたけど、知ってる人って程度で
話が出来る子が居たら嬉しいって。
あのバーベキューの後から、
話しする様になってたからね、
明日香ちゃんとは。だから、明日香ちゃんも
参加するし、他にも女の子行くんだったらって」

「なぁ、そのBBQなんだが…、危なくないか？」

「うん、割と、危ない感じだったかな？」

そう　さらっと危ない感じだったと
返事が返って来て

「いや、何となくにね。
お酒未成年なのに泊りだし
自分達だけだからって勧められて」

「飲んだのか？」

「断われないでしょ？
先輩に囲まれて飲まされるんだよ？
お酒に慣れてない子ばっかりだったから、
みんなベロンベロンに酔ってて
始まりそうな空気だったから。
明日香ちゃんと、
コテージの外で買ったお茶飲んで
２人で１時間…ちょっとぐらいかな？
話したりしてたんだけどさ。中が
静かになったから終わったのかなぁって」

「警察沙汰じゃないのか？」

黙って話を聞いていた杏寿郎が
そう確認を取って来るから