第73章 残りの結婚休暇の使い方 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
ポケットから自分のスマートフォンを
みくりが取り出して
さっきこっそりと無音カメラで盗撮した
旦那さんの寝顔の画像を眺める
寝てる時はいつもよりも
幼い感じに見えて
可愛い寝顔をしている旦那さんだけど
割と明け方とか眠りが浅くて
画像に納める事に成功した試しはなくて
今までは未遂に終わって居て
アラームが鳴って
私は杏寿郎のアラームで目が醒めたんだけど
杏寿郎はそれでも珍しく寝てたから
これはこっそり寝顔撮影しても
バレないんじゃないの?ってなって
こっそり私のスマートフォンに
納めさせて頂いた代物だ
「この画像、フォルダ別にしないとな」
折角の貴重な寝顔なのに
彼に見つかったら何と言われるか
じっとその画像を見つめる
洗面から戻ってくる前に
スマートフォンをしまっておかないとと
そうは分かってるんだけども
「可愛い旦那さんは、
レアリティ高いもんね」
ふふふと自然にその画像を眺めながら
笑い声が漏れてしまっていて
戻って来るころだと察知して
慌ててスマートフォンをポケットに戻すと
ドリップの終わったコーヒーを
カップに注いだ
洗面を済ませて
杏寿郎がこっちに戻って来たので
そのままウッドデッキで
一緒にコーヒーを飲もうと誘った
朝食が届くまでの時間を
朝の爽やかな空気を感じながら
コーヒーを飲んで待っていると
「どうしたんだ?みくり」
「ん?何が?」
杏寿郎が声を掛けて来て
「今朝はえらく上機嫌だからな。
昨日の、車エビは楽しみだが。
朝から豪華な朝食だろうからな」
そう杏寿郎が言った通りに
朝からかなり豪華な朝食で
車エビの刺身に塩ゆで
塩焼きに天ぷら
車エビとワタリガニの味噌汁に
ワタリガニのボイル
ギマの煮つけに舌平目の煮つけ
嬉しそうにみくりが
並んでいる朝食をスマートフォンに納めていて
「こんな、朝ご飯を
頂いてしまっていいのかしら?」
「いや、昨日の戦果だがな。
俺と君がえびすき漁で掬った物だぞ?」
「とりあえず。初手、白飯でいい?
最初から要るでしょ?ご飯」
そう杏寿郎に声をみくりが
掛けて来て お茶碗に山盛りに
白ご飯を盛ってくれるから
「昔話盛りか…」
「え?ご飯、多かった?減らそうか?」
山盛りのご飯をよそっている
みくりが驚いた顔をして