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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第73章 残りの結婚休暇の使い方 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ



スゥウ…っと
一瞬にして みくりの呼吸が整って

全集中の呼吸だと気が付いた時には

もう既に みくりが
湖面に浮かんでいた影を
自分の網で掬い上げていて

「ワタリガニっ!!
ワタリガニ掬えたよ?
見て、見て見て。ホラ」

そう言って自分の網の中の
ワタリガニを嬉しそうに見せて来るから

「よし、俺もこうもしてられないな。
俺は、それより大きいのを
掬うからな。掬えたら見せるから」

そう言って
少し離れた場所に杏寿郎が立つと
意識を集中させて呼吸を整え始めて

バシャバシャと 湖面を斬る様に
持っていた網を捌くと

今ので湖面が斬れたんじゃないかって
そんな勘違いすらしてしまいそうだが

「凄いっ!もしかして、
今ので2匹掬ったの?車エビ」

杏寿郎の持っている網には
2匹 車エビが入ってるのが見えていて

「ああ、俺ならこれ位は当然だな」

「じゃあ、杏寿郎。
お願い、ギマを掬って欲しいの」

そうギマを掬って欲しいと訴えて来て

「何をお願いされるかと思えば、
エビでもカニでもなくて、ギマか?」

「そうだよ、ギマは市場には
殆ど出回らない魚だから
浜名湖でえびすき漁するなら
お目に掛かってみたいのっ」

そうみくりがギマについて
熱く語って来るから
車エビじゃなくってギマが
目的だったんじゃないのかって疑問に感じつつ

楽しそうにみくりが
車エビを掬っていたので
1シーズンで何度も体験をしに来る
コアなリピーターが居ると言うのは
何となく杏寿郎にも このえびすき漁の
魅力が分かりつつあって

水面に魚影が
浮かび上がって来るのが
杏寿郎の目に映って

それが何の魚なのか
わからないが網で掬い上げていて

嬉しそうにワタリガニが掬えたと
網を持って見せに来た
みくりの網に掬った魚を
杏寿郎が移して来るので

網に顔を近付けて
その魚の姿を確認する

「杏寿郎っ…これっ、ギマ?
出していい?立たせていい?
立つ所、杏寿郎も見るでしょ?ギマの
ヌルヌルのやつ、沢山出すのかな?」

自分の網の中に
杏寿郎が移してくれたギマを
みくりが嬉しそうに覗き込んでいて

「奥さん、これがギマね」

そう言って船首の方側から
船長さんが掬えたギマを持って来てくれて

その手からみくりが
大きめのギマを受け取り

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