第73章 残りの結婚休暇の使い方 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
あの時の俺達が
出来なかった事を
叶えられなかった願いを叶えねばと
今の俺達がしなければ…と言う
一種の使命感の様な物に
酷く駆られてしまっていたが
そうじゃない…んだなと
そう 気付いたんだ
そう 言うならば
”らしく”…だ
彼等がそれを貫いて生きた様に
俺達もそうであればいいんだろうなと
そう ふと思ってしまって居た
「杏寿郎はさ…、気にし過ぎ」
「君は、気にしなさ過ぎだ!」
あはははとみくりが
杏寿郎が嫌味を返したのに対して
声を上げて笑うから
こっちも面食らってしまっていて
「だったら、丁度いいじゃん?
私が気にしなさ過ぎる分、
杏寿郎が気にしてくれたらいいし。
杏寿郎が昔の事、気にし過ぎる分、
私が気にしなかったらいいんだよ?
ホラ、ベストマッチじゃん」
「君のその性格は…、ある意味
羨ましくもあるがな。もう少し位
気にしてもいいんじゃないのか?」
「ねぇ、杏寿郎」
みくりが履物を脱いで
ソファの上に体育座りをする様にして
自分の膝を抱え込んで座ると
こちらに首を傾けながら 視線を向けて来て
「観篝…の話、あったでしょ?
あれなんだけどさ、赤ちゃん
妊娠してるってわかったらしてみない?」
「あのなぁ、みくり。
簡単に言ってくれるが、どうやって、
観篝をあの家でするつもりなんだ?」
杏寿郎が納得が出来なさそうに
腕組みをしながら言って来て
「ふふふふふっ、知りたい?」
そうみくりが勿体付ける様に
ニヤニヤと笑みを浮かべながら尋ねて来るから
みくりの中には
それをあの家でする方法が思いついて居て
俺にそれを尋ねて来てるんだろうが
「じゃあ、謝ってくれるよね?私に。
だって、私があれが欲しいって言った時にさ。
そんな物買ってどうするんだって、
中古車が買えるだろうって、バカにしたじゃん」
そうその時の事を
ふくれっ面をしながら訴えて来て
中古車が買えると言う彼女の言葉に
あれが何かが分かった
「ペレットストーブか…」
「そ、あれだったらさ、
火の始末が危ないとか、近所がどうとか
そんな事心配しなくてもさ、
燃える炎がいつでも見れるよ?」
そう言って へへへへと笑って来るから
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ここに来て一番最初のクリスマスの話に戻ります