第73章 残りの結婚休暇の使い方 後編 お相手:煉獄杏寿郎 現パロ
「杏寿郎、コーヒーでも淹れようか?
ここで飲むのは、同じコーヒーでも
美味しそうじゃない?」
「そうだな、何か甘い物でも頼むか?」
そう言いながらテントに設置されている
据え置き型のハンモックに
杏寿郎がゴロンと横になって寛ぐ
「自家製のワッフルでも注文する?」
みくりがルームサービスに出来る
カフェのメニューを杏寿郎の方へ持って来て
ハンモックに横になっている
杏寿郎が手だけこっちに出して来たから
持っていたメニューを
杏寿郎の手に乗せる
「食べきりサイズのピザもあるんだな」
「小腹空いてるだろうけど、
夜はこのカフェのセットにするんでしょ?
今からピザ食べちゃうの?」
「ワタリガニのトマトパスタもあるぞ?
浜名湖の鰻の冷製和風パスタとか」
「杏寿郎、それは夜ご飯でしょ?」
この時間から食べる勢いで言って来るから
軽い物にして置いてと言うと
これとメニューを指差したので
地元のジェラートショップの
ジェラートの3種盛
自家製のワッフル付きにすると言う事だったので
私は自家製のワッフルに
イチゴのジェラートが添えてあるのにして
内線の電話でそれぞれの
希望の物を注文して
コーヒーのドリップと
注文したワッフルとジェラートの
到着を待つ
「君もこっちに来るといい」
そうハンモックから声が聞こえて来て
「2人は無理でしょ?千切れそうだし」
「これは、ダブルサイズだぞ?
耐荷重量300キロだぞ?
俺と君を足しても300には
到底届かないと思うがな?」
ハンモックの上から杏寿郎の手だけ見えていて
おいでおいでとして来るから
「でも、罠じゃない?」
「アリ地獄か何かだとでも言いたいのか?
それに、今ならここに来ても
コーヒーのドリップが済むか、
頼んだ物が届いたら動くだろう?」
そこに引き込まれたら最後なのではと
思わなくもないけど
「それはそうなんだけど…」
「ハンモック、いいぞ」
「杏寿郎、包まれ過ぎててホイル焼き
みたいになってるよ?」
「来ないのか?」
「行きます行きますッ」
「じゃあ、ゆらゆらするならいいだろ?」
杏寿郎がむっくりと
ハンモックの中で身体を起して
ブランコの様に横を向いて座ると
隣においでと促して来るから
座っている杏寿郎の隣に腰を降ろして
ゆらゆらとハンモックに座って揺られる