第72章 残りの結婚休暇の使い方 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
その みくりの言葉に
杏寿郎が自分の手にある
大きなマシュマロの串を眺める
考え事をしていたせいで
綺麗に均一に焼き色がついて居ない
一部が焦げた焼きマシュマロで
「はい、杏寿郎はこっち」
そう言いながら みくりが
杏寿郎の口元に自分が焼いていた
マシュマロを差し出して来て
俺には自分が綺麗に焼いた方を
食べろと言いたげに
ズイっと口のすぐ前にまで
マシュマロを近付けて来るから
「あーんして?杏寿郎」
ぐいぐいと口の端に
食べろと言いたげに
マシュマロで攻撃をして来るから
「やめてくれ、みくり。
食べる、食べるから。食べればいいんだろう?」
そう言って 仕方なしに
渋りながらも杏寿郎が
控え目に口を開くから
ギュムッとその小さい口に
不釣り合いな大きさの
マシュマロを押し込んで差し上げた
むぐむぐと杏寿郎が押し込まれる
マシュマロから逃れるべくに
綺麗にきつね色に焼けたマシュマロの
表面のとしたサクッと食感に
驚いた様な顔をすると
「美味いな、焼いたマシュマロ」
「表面のサクサク食べたら、
もう一回焼いたらいいんだよ。
杏寿郎、食べた事ないの?」
「いや、俺は甘い物はそこまで…」
大学時代のバーベキューで
デザートにマシュマロが
用意してある時あったけど
食べてるのって女子ばっかりだったな
確かに
「食べたいんだけど?」
「焦げてるぞ?」
「酷い所は捨てたら大丈夫だよ」
「食べさせろって意味か?」
口を開けて こことみくりが
自分の口の中を指差して来て
仕返しの様にマシュマロを押し付けると
サクサクに焼けた表面を
みくりが綺麗に剥ぎ取って行って
下から姿を現した
白い部分に舌を這わせて行くから
「マシュマロ位、君は
普通に食べられないのか?」
その食べかけのまだ
サクサクが残って居るマシュマロを
自分の方へ引き戻すと
さっき みくりが
サクサクの表面を剥がして
舌でチロチロと舐めていた辺りに
杏寿郎が自分の舌を這わせて
「…甘いな…、中までトロトロになってる」
焚火の熱でマシュマロが蕩けていると
杏寿郎は言って居るのだが
その声と表情の所為で
どうにも性的な感じに
私の耳には聞こえてしまうから
杏寿郎が串に刺さったマシュマロを
一口齧って頬張ると