第72章 残りの結婚休暇の使い方 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
ケホッ…とみくりが
喉のつかえを取る様に口元を押えながら
小さく咳をして 大きく息を吸い込んで
呼吸を整えるから
恐らくに あの黒瀬が
みくりの大学時代の一件に
関係のある人物なのは俺にも理解出来たが
あまりその時の詳細は
彼女の口からは聞き出せないままで居る
聞いて気分のいい話ではないと
その度にはぐらかされて来たから
「夫婦になった今も…、話せないか?
宇髄先輩…から、言われてたのもあるんだ。
良く無い噂…が、たびたびあったからな。
それを、君の口から話させた所で
君も苦しいし嫌な思いをするだけなのなら。
話して欲しいとは思うが、
聞かない方がいいのかも知れない」
彼女が何故 あの周囲からも
結婚すると思われていた
渡辺酒造の彼と別れて
俺がネモフィラ畑で告白した時も
別れられない人が居ると言って居た事も
その別れられない人の前に
付き合っていた別の男性の存在も
忘れられない人が居ると
その時に言われてたから知っている
彼女が大学に入学した時に
交際してた相手は渡辺君だ
その後に付き合っていた相手が居て
その相手の事は全く話さないで居て
忘れられない相手としか知らない
俺が何度も告白してた時も
好きなのは何年経ってもその人だけだからと
言って居たからな 本人が
それなのに その時に
そんな相手が居たのに付き合って…じゃないな
付き合わされていた
それを強要されていた相手が居て
その別れたくても別れられない相手こそが
俺が宇髄先輩に 要注意人物だと
言われていた男だった訳だが
「なら、ひとつだけ、教えてくれ。
俺達の同級生に、自殺した
伊藤 明日香と言う女性が居たのは?
俺と同じ専攻だったから、君との
面識があるかは、知らないが…」
ギュッとみくりが
自分の両手を握りしめると
「明日香ちゃんの事は…知ってるよ。
あの時、一緒に居たじゃん。
入学してすぐの時の、バーベキューの
あのホタテの目の話したの、明日香ちゃんだよ」
「もういい、それで十分だ」
それ以上の話はしなくていいと
そう杏寿郎が言って来て
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大学時代の話を夏頃にと
前に話してたのですが。
さわりだけ置いておきますが。
かなりかなりに、胸糞が悪い話です。
本編で回収するのも、アレなんで
かいつまんで別章にしようかと。