第72章 残りの結婚休暇の使い方 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
浜名湖の生き物を単体で
展示している小さな水槽を見て回る
「浜名湖で生息が確認された
生き物は836種類らしいぞ」
「死滅回遊魚も居るんだね。
黒潮の流れに乗って、夏場に
浜名湖に流れ込んでいるんだね」
死滅回遊魚と言う
耳慣れない言葉を聞いて
杏寿郎が首を傾げる
「名前からして不穏なんだが、
何なんだ?死滅回遊魚と言うのは」
「死滅回遊魚って言うのは
本来は暖かい海に生息してる
所謂熱帯魚が、潮の流れで
迷い込んで来て、夏の海水温が高い間は
問題なく生息出来ていても、秋になって
海水温が下がっても本来の場所へ
戻る事が出来ずに死んじゃう運命の
お魚達の事だよ。だから死滅回遊魚」
そう言いながら見ていたのが
カラフルな熱帯魚が泳いでいる水槽で
「なら、この中の熱帯魚は
死滅しなかった運のいい魚って事か?」
「この水槽、ここから水槽の中に
手を入れられるんだね」
「エサやり…するか?」
「この穴から?手を入れてやるの?
斬新なエサやり…だね、する、したい」
餌を貰えるからなのか
その穴の所から
覗きに来ている魚の姿が見えて来て
嬉しそうにエサやりをしてたから
「あっちに大水槽もあるぞ?」
エサやりを終えたみくりに
ここの施設のメインの大水槽を見ようと提案した
ネコザメやドチザメ マアジやエイが
大水槽で泳いでいて
「この水槽の高さは5メートルらしいよ?
浜名湖の水深が丁度、5メートルぐらいなんだって」
「なら、この水槽に浜名湖を
再現してあるって事か。サメも居るんだな」
建物の外には鰻の養殖池を再現した
鰻の展示スペースとタッチプールがあって
中に入っていいタッチプールの様で
水着を着た 小さな子が水遊びを楽しんでいた
浅い水深のタッチプールは
泳ぐ魚をすぐそばに見ながら
安心して水遊びがさせられそうで
「未就学児くらいの子には
丁度いい、サイズ感のタッチプールだね」
「みくり、ヒトデが居るぞ」
タッチプールの定番のヒトデを
杏寿郎がこちらに見せて来るから
「ナマコと、ヤドカリも居るね」
「ウニもいるぞ?触るか?」
「痛そうだから遠慮しとく。
ハリセンボンとネコザメも居るッ」
「ネコザメは大人しいイメージだが
ハリセンボンはいいのか?」
「そもそも逃げる気がするけど?泳げるし」