第72章 残りの結婚休暇の使い方 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
みくりはカニが好きだと
言うだけあって黙々とカニを食べていたが
「甘いし、ミソが濃厚だね。ドウマンガニ。
沖縄にも居るよね?マングローブガザミ。
ノコギリガザミだから、地域的な呼び方か。
ズワイガニがそうだよね?松葉ガニとか、
越前ガニとか間人ガニとか。
イメージとしては、間人が一番ブランドって
感じがするけどね?松葉ガニの」
そう言えばとみくりが言って
「有名なカニの話だけど、
タラバガニは違う仲間って話知ってる?
タラバガニはヤドカリの仲間なんだよって。
ヤドカリも美味しいらしいよ?」
「ヤドカリの可食部なんて、
殆ど無いだろう?」
「でもその理屈だと、花咲ガニも
ヤドカリじゃない?でも一回
アレ食べてみたいよね?タカアシガニ。
良く水族館にいるアレね。
あ、でも、綺麗な沢蟹買って。
フライヤーでさ素揚げにして食べたいよね?」
タカアシガニから沢蟹に
大きい所から小さい所に飛んだな
「お土産物の所に
売ってるイメージだけどな
沢蟹を加工したやつ」
そんな話をしながら
モグモグとドウマンガニを食べる
「白焼きの鰻、初めて食べたけど。
新しい美味しさだったな。鰻の」
「あの、鱧みたいにして
バルサミコ酢で食べるのも美味かったな」
「あのさぁ、杏寿郎」
「ん?どうした?
ボトル空けるの手伝うか?」
「いやいい、結構、
今日は杏寿郎も飲んでるし」
手伝って欲しいと言って来るのかと
そう思ったが 何か思って
考えを改めた様で
ちらっとこっちに送って来る
みくりの視線に
そうしたいって熱を感じるから
俺に飲ませすぎたくない気持ちも分かるが
「でも、白だから。赤ほど
悪酔いしないと信じてるからっ」
後 鰻の骨せんべい
追加で注文したから
これをつまんで飲むのは飲めそうだけど
「吐くだろ?多すぎないか?」
「吐かない…と思う、
多分、白だから大丈夫、大丈夫?」
「いや、俺に聞かれても困るが。
あ、いや、そっちの心配か?
その、あの時の事…まだ、根に持ってるのか?」
そう 彼と付き合い始めの頃に
飲み放題でかなり飲んでいて
酔ってその気になってるのに
使い物にならなかった時の話をして来て
「かなり、不満そうだっただろ?あの時」
「それは、そうだけど」
そんな昔話も 夫婦となれば
酒の肴になるんだからな