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ひみつのひめごと【鬼滅の刃/R18】

第72章 残りの結婚休暇の使い方 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ



「可愛らしい感じで、手伝ってって
おねだりしてくれるんだったら。
流石の俺も、考えるんだがなぁ~」

どうにも胡散臭い口調で
わざとらし過ぎるほどに
杏寿郎がニヤニヤしながら
こっちにそう言って来るから

やっぱり 機嫌損ねてるじゃんかと
思わなくもないけども
そう言われてしまえば
そう言われてしまったで

どうにも意地を張りたくなる性格を
自分もしているので
杏寿郎にワイン飲むの手伝って…!とは
これが杏寿郎の好みじゃないのは
私も分かってるから頼みにくい

その頃には前菜の皿は空になって居たので

新しい料理が運ばれて来て

『こちら、浜名湖の鰻のお造りになります』

黒い丸い皿に

まるで てっさの様に

薄造りにされて盛り付けられていて

ちょっと赤味がある部分が身に見える


「鰻のお刺身?生で食べられるの?鰻って」

『ええ。鰻の産地は多いですが。
鰻のお造りは、静岡だけですから。
是非とも、ご賞味下さい』

「薄っすら身に色が付いてるが、
言われなければてっさだな、見た目は」

「杏寿郎は食べた事ある?鰻のお刺身」

そう初めて見る 鰻の刺身に
みくりが興奮気味に話して来て
その目が未知の物との遭遇に
キラキラと輝いているのが分かる

自分が食べてみたいと言う気持ちを
杏寿郎は忘れて
みくりがそれを箸で取って
口に運ぶのをぼんやりと見ていた

元はと言えば
彼女と大学に入学してすぐの
歓迎バーベキューで出会った時に

俺はホタテにトラウマを植え付けらえて

彼女に嫌味のひとつでも
言ってやるつもりだったんだ

でもその時に
あまりにも美味そうに彼女が
バター醤油焼きのホタテを食べていたので

しばらく食べれそうにないとまで
あのホタテの目の話で思ってた直後に

どんだけ美味いんだと興味を惹かれてしまって

一度は食べられないと思ったホタテを
また食べたいと思わされて

結局 かなりホタテを食べてしまってて

最後のホタテをどっちが食べるかって
なった時にありがちな譲り合いをしたのだが

その時にみくりが

ホタテの隣で焼けている
サザエを指差して

『サザエって泳げるって知ってました?』

と言って
またしても俺の常識を一言で
覆して行ったのは言うまでもなく

彼女の顔と名前はしっかりと
憶えて居てしまって居た

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