第72章 残りの結婚休暇の使い方 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
お互いのグラスを合わせて
ワイングラスを傾ける
「美味しい。スッキリとして
香りもいいし。渋みも強すぎないし」
「さっきのスパークリングワインもだが、
成瀬さんとやらは、かなり君の
好みの味を熟知してるんだな?
あっちもこっちも、かなり君好みの
セレクトだもんな」
そう言いながらグイっと一気に
グラスの中を空にすると
ソムリエが杏寿郎のグラスに
ボトルのワインを注ごうとしたのを拒否して
「すいません、俺はこれではなくて
こちらのハウスワインの中で、
白のフルボディをグラスで。
こちらは、彼女の方が
責任を持って頂きますので」
は? えぇ?
「ちょ、確かに杏寿郎の
好みの味じゃないけどッ。
私に一人でボトル全部
飲んで空けろって言うの?」
「俺は手伝わないからな」
そう杏寿郎が言い放ったので
こっちもカチンと来たには来たけど
杏寿郎はどうにも 成瀬さんが絡むと
子供ぽくなると言うか拗ねると言うか
グイっとみくりがグラスを空にすると
「すいません、お代わりをお願いします」
「あ、はい、只今」
前菜の盛り合わせも鰻尽くしで
この先の料理が楽しみになる位の味だった
「さっき、玄関見て思ったけど。
こっちのオーベルジュに泊まっても良かったなぁ」
「君があっちがいいって言ったんだろう?」
「だって、あの透明のドームテント
泊ってみたかったの、やっぱり
杏寿郎、怒ってるんじゃ?」
「拗ねて…は居るがな?君が
そんな感じなのはいつもの事だから、
理解はしてるつもりだが。
あの成瀬さんとやらが、君にそこまで
する理由とか考えるとな、イライラもする」
そう言ってさっき頼んだフルボディの
白ワインを一気に飲み干してしまうから
「ちょっと、何て勿体ない飲み方するのッ」
「どうせ、これも成瀬さんの驕りだろう?
だったら、俺が何を飲んでも良いだろう?
奥さんは、ノルマの達成、頑張ってくれ」
そう言ってニコッと
こちらに満面の笑みを浮かべていて
一人でボトルワイン 1本飲むのか
飲めなくないけど 後で吐くかも
あ でも 赤じゃないから大丈夫かも
美味しいんだけどなぁ悪酔いするしなぁ
どうにも旦那さんはご機嫌斜めだし
これは私の為に用意されたワインだから
私に全部飲みなさいと言いたいみたいだけど
「だが、君が俺に…」