第72章 残りの結婚休暇の使い方 中編 お相手:煉獄杏寿郎 現代パロ
「リムジンから浜名湖に沈む
夕陽を眺めながら、
ワイングラスを傾ける…か。
確かに、中々経験も出来ないかもな」
そう 非日常
あの透明のドームテントと言い
このリムジンと言い
随分と贅沢な時間の使い方だな
ハーフボトルが空になる頃には
弁天島のオーベルジュの入口に
リムジンが到着して
オーベルジュのスタッフが
リムジンのドアを開いて出迎えてくれた
オーベルジュのスタッフの人が
レストランまで案内してくれて
照明を落としてあるレストランの中は
キャンドルライトが揺れていて
コロナの対策なのか
かなりテーブル同士の間隔は取ってある
「それではお席の方へご案内いたします」
そう言ってレストランのスタッフが
私達を案内してくれたのは個室で
本来なら顔合わせの食事会等に使われる
2人には広すぎる個室だったが
真っ白の壁に大きな絵が一枚掛けられていて
「まぁ、あの人だからな」
「驚かないの?」
「多分、コースの内容も
ここの宿泊のプランの、
内容通りの物じゃないだろうしな」
そうまだ何も出て来てないが
杏寿郎が言って来て
もう杏寿郎も成瀬さんが
どんな人なのかは分かってる様だった
すぐに前菜の盛り合わせが
大皿の上にそれぞれに小さな器で盛られていて
その器のひとつひとつも鮮やかだ
さっぱりとしたうざくに
ふわふわの玉子焼きに包まれたう巻き
それから 鰻の肝の串焼き
鰻の骨せんべいに
それから 新鮮な生シラス
「生シラス…、浜名湖でも獲れるんだな」
「杏寿郎、好きだもんね。生シラス」
ソムリエがカートを押して入って来て
本日の料理に合う ワインを
成瀬さんから預かっていると言って来て
テイスティングを杏寿郎に依頼して来て
ソムリエがワインの瓶の状態を確認して
コルク栓を抜くと
テイスティングの為のワインを
杏寿郎のグラスに少量注ぐ
グラスを杏寿郎が傾けて
ワインに異常が無いかを確認して
香りを立てずに香りを確かめると
グラスを回転させて香りを立てて
その香りを確かめると
一口 口に含んでゆっくりと
舌の上でその味わいを確かめる
「すいません、お願いします」
その杏寿郎の言葉にソムリエが頷いて
杏寿郎のグラスにワインを注ぐと
みくりのグラスにも
そのボトルの白ワインを注いだ